2010年9月14日火曜日

民主党代表選結果:民意と乖離する民主党国会議員


民主党代表選は、小沢さん491ポイント、菅さん721ポイントで圧倒的な差が付いた。メデイアの事前の世論調査では菅さんが圧倒的に優位だったが、民主党国会議員の選挙結果は6票差の菅さん412ポイント,小沢さん400ポイントの僅差だ。

バランスが取れていると言えばそうかも知れないが、民主党国会議員は民意と乖離している結果になったとも言える(勿論、党員・サポーターの投票結果の集計法にもよるが)。小沢さんは「国民の生活が第一」と約束したことは必ず守ると主張、菅さんは「元気な日本の復活」を次世代に残そうと言うが、訴える政策が民意と乖離していないか再検討すべきである。

ところが、菅優勢の世論調査は、「メデイアの恣意的な結果」で世論を操作していると批判する記事が目に付いた。大メデイアは街頭演説会での「小沢コール」を報じないとか、ネットの世論調査では、逆に小沢さんが圧倒的に優勢な結果を根拠にしていた。

街頭演説会では動員は当たり前であり、ネットは国家権力を背景にしている者には厳しい。
有権者は、そこの処はよく知っているはずだ。有権者だってメデイアに煽動されるほどバカではない。

小沢さんには「政治とカネ」の問題が付きまとう。小沢さんが代表→総理になったときの政治の混乱を考えたとき、「悪さ加減の少ない」のは菅さんと言うことになったのだろう。
今までに国会などで真面目に証人喚問などに応じていれば、こんなに大差での敗北はなかっただろう。

小沢支持派のキーパーソンが、「理解頂けるものと思う」と言っていたが、小沢さんヘのアレルギーは根深い。

民主党国会議員での僅差は仕方ないことだ。小沢さんに候補者として掘り起こされ、選挙資金をもらい、秘書に選挙を手伝ってもらっての当選では小沢さんに投票するしかないだろう。数とカネで戦うのが小沢流の政治手法だ。

小沢さんは敗北を受け「一兵卒でがんばる」と言うが、一兵卒が党内をかき回したり、大将に立候補したり政界を混乱させることだけは止めて欲しいものだ。

この政局にあって、国民が願っているのは「強い指導力、リーダーシップで何かやってくれることだ」。民主党国会議員の小沢支持の主要な要因だった。

菅さんは、1人での政治主導出はなく、412人全員参加で、412人が内閣だと言う。自由に全員が議論できる参加型民主主義、党内の開かれた政治を目指すという。多くの特命チームをつくり、立案、実行することにより政治主導に持っていきたいらしい。

しかし、みんなでギャーギャー言っていても拉致は明かない。総理として、政治家としてリーダーシップを発揮しなければならないが、菅さんには唐突な方針転換もさることながら、この辺が欠けると見られている(一閣僚としての責任と、総理としての責任ではその重さが違う)。

私は先に、代表選後の民主党について「大差の勝敗なら安定、僅差では不安定か」と言う内容の記事を投稿した。今回の230ポイント差が大差かどうか一概に判断が出来ないが、「国民の生活が第一」「元気な日本復活」を標榜するのであれば、党内の権力闘争は避けるべきだ。

人事や国会運営で権力闘争を繰り広げるのであれば、政権党の座から引き下ろされる運命にある。
写真:民主党臨時大会での代表選 2010.9.14 NHKテレビより

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