2010年2月11日木曜日

ではどうやって暴くのか 政治家の不正


 電車で週刊誌の吊り広告を見ると、「鳩山さんも、小沢さんも長くは持たない」らしい観測が流れている。

今回の小沢さんの土地取引原資疑惑では、家宅捜索や秘書らへの強制捜査で、小沢さんは、検察と断固戦うと宣言した。ところが秘書らは起訴されながら、自分は不起訴になると「検察当局の公正公平な捜査で・・・」と発言がガラット変わった。こんな小沢さんと政治を志したことに秘書達には悔いがないのか。

思うに、国民から負託された国会議員という地位を利用しての疑惑を持たれるような行為はやってはならない。そして、公人として自分の身辺に関する疑惑があぶり出されることが嫌なら、政治家にならないことだ。

そう感じている人が実際にいるのだ。自民党政権の時、候補者に名前が挙がったが、「家族のことまで、あることないことが書き立てられることは絶えられない」と立候補を諦めた人がいるのだ。

何十年も生き、それなりの地位に就いていると、叩けばいくらでもほこりは出るモノだ。公衆の前に恥(不正)を書き立てられるのが嫌なら、政治家になることを止めた方がよい。

一方で、政治家を監視するのは、納税者でもある国民の義務であるが、その情報はどこから得られるのか。

多くは、新聞やテレビなどメデイアを通してである。

しかし、そのメデイアが取り上げる情報が、捜査機関のリークしたモノをメデイアが垂れ流した疑いが出て問題になっている。確かに新聞記事を読むと、捜査機関でないと得られないと思われる記事が載っている。どのメデイアも同じ内容だから、記者の朝駆け、夜がけ、記者クラブからの情報だと見られている。

こういった政治家の不正が暴かれることは、我々国民にとっては「知る権利」とも言える政治を監視する役に立っている一方、あの政治家はこんな悪いことをやっているという世論が形成されることは「推定無罪」から考えれば、問題があることも確かだ。

しかし、捜査対象になった政治家にしてみれば、今何が問われているのか。捜査機関は何に疑惑を持っているのかを知ることが出来、証拠隠滅や弁護士との対策が容易になる利点はないのか。

これは、政治家の悪事を暴くという「国益」にとっては、逆の効果である。今までの政治家の疑惑に関して、相当ヒントを与え、重要な証拠物件は破棄されたり、隠されたりして、家宅捜索しても何も出てこないという可能性はあるのだ。特に何の記録も残らない現金授受では致命傷だ。小沢さんは巨額のタンス預金をしていたというなら、何故自宅を強制捜索しなかったのか疑問が残る。

捜査機関からの情報のリークがあったと仮定しても、メリット、デメリットが共存するのだ。

記者もコツコツ証拠を積み上げて記事にした例もある。週刊紙だが、小沢さんの不動産取引を調べ上げ不正蓄財を指摘した。小沢さん側から提訴されたが、裁判では事実と認定されて勝訴した。

小沢さんの政治資金疑惑は、まだ検察が捜査中であり、検察審査会に申し立てられ、2回 「起訴相当」となると「強制的に起訴」される。検察官に変わって2~3人の弁護士が選任されるらしい。弁護士のHさん、KさんやWさんが選任されると、より真実が見える可能性があるが、Gさんのような弁護士が選任されると、闇の中に消えていく可能性もある。

私達は、いろんなメデイアの情報を読み解き、出来るだけ正しく判断する努力をすべきである。大衆迎合してはならない。

そして、国会議員は公人として秘書と共に、常に国民に、その活動が監視されていることを忘れず、疑惑を持たれるような行為は慎まなければならない。

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