2010年7月4日日曜日

消費税論争は、「政治とカネ」、「普天間移設」の目くらましか


参院選投票を控え、メデイアでは消費税論争に加え、「政治とカネ」の問題への各党の対応を問題提起している。消費税は政権党にとっては禁句であり、今まで必ず支持率を落とし、退陣せざるを得なかった政権もある。

そしてあれほど騒がれた普天間移設問題も、沖縄選挙区では民主党候補擁立出来なかったこともあり、選挙の争点から隠れることになった。

菅さんが危険を冒してまで「消費税論争」に打って出たのは、一向に前進しない「政治とカネ」問題、オバマさんとは先に確認しあった日米合意の履行も、大きな火種を抱えている「普天間移設」問題の目くらましだったのか。

鳩山さん、小沢さんは、自らの「政治とカネ」の問題で辞任しておきながら、それで責任は摂ったとでも思っているのか。菅さんの言及もトーンダウンしているし、他の閣僚も同じだ。辞任したのだから、本人の人権問題も絡んでくると言い出す始末だ。一向に民主党内から自浄作用は起こってこない。

普天間問題も8月にかけて、技術的な検討に入り次の山がやってくる。測量班が入ろうものなら流血騒ぎの反対が繰り広げられるかも知れない。沖縄県知事選も控えている。誰が総理であっても難局が続く。

一方の消費税増税問題、財政再建と経済成長の2本立てを国際舞台で約束してしまった。内需拡大にプレッシャーがかかる。増税→雇用増→経済成長の成長パターンに舵取りをしようと言うのだ。この説はある特定の大学教授の説であるが、菅さんにとっては耳さわりの良い説だ。しかし、経済学者によっては「ばかげている」と映る者もいる。今の不況下で増税は更に景気を悪くすると見るのだ。

財政再建に向けた「消費税増税」、政治の根幹を揺るがし続ける「政治とカネ」、日本の安全保障が絡む「普天間移設」。どれをとっても難題である。

この中で「政治とカネ」の問題は、国会議員の本気度にかかっている。すでに政治資金の毎日の出入りを公開したり、企業・団体献金を排除したり、各議員がそれぞれ努力している。要は、多数の秘書を抱え、多額の政治資金を動かし勢力を拡大する小沢流政治が必要かどうかなのだ。

今回の参院選でも定員はそのままで、数を確保しようと、どうしようもないタレント、スポーツ選手、落語家などを無理矢理に掘り起こしている。知名度があれば票を取れるという有権者をミーハー扱いしている。

新党結成しても候補者は、一度は有権者からNOを突きつけられた曰くありげの人材ばかりだ。

もう無理してどうでも良い候補者を立てるのではなく、722人いる国会議員の定数を大幅に削減することだ。カネのかからない、誰でも挑戦できる政治の世界を目指さなければならないが、容易なことではなさそうだ。

しかし、それにしても菅さんは、消費税増税を「政治とカネ」「普天間移設」問題の目くらましにしているのか。

そう言う穿った見方は出来ない。一つ一つが扱いを間違えば、命取りになる政治課題だからだ。
写真:首相官邸 難問山積の菅官邸であるが、ぶら下がり取材はなく、仙石さんの記者会見の様子も流れず、情報が特に少なくなった

0 件のコメント: