2010年7月26日月曜日

政治に対する国民の冷めた目:政治的パフォーマンスの是非


政治家のパフォーマンスが目立つが、その背景説明がないから国民は誤解し政治に対して冷めた目になる。一方で、当該者には積極的に説明が出来ないことに問題がある。

パフォーマンスには事欠かない。各党総裁選、代表選での街頭演説、総理の現場視察、事業仕分け、脱小沢、親小沢行動、小沢さんの雲隠れ、重要課題先の視察、国民の代表者を招いての懇談会など政治家は重要だと考え、真剣に取り組んでいることを国民に広く示し、その結果点数を稼いだり、支持を上げることを考えている。

しかし、私達国民にとっては、その真剣さが分からず、さらには唐突な為に冷めた目で見ることになる。

直近の出来事と言えば、参議院選挙と金元工作員の日本招聘がある。

参議院選では、芸能人、タレント、歌手、スポーツ選手などいろんな分野から立候補するが、知名度を上げるためにはパフォーマンスが必要になるらしい。暑い中を走り回り握手する選挙手法には疑問を感じる。古い選挙手法で有権者の意識改革が必要だ。民主党新人候補者が、小沢さんのご指導通りにやっているとのコメントには呆れかえるばかりだ。

更に今回の金元工作員の日本招聘は、背後に民主党政権の思惑がある。どんな情報がもたらされたのか詳細は不明であるが、国際的なテロ行為者であり、犯罪者である金元工作員の超VIP級の待遇、2000万円との言われる費用、さらには特定失踪者を無視したやり方に疑問の声が挙がっている。

拉致問題担当で国家公安委員長の中井さんの進めた計画、宿舎に鳩山前総理の別荘を選んだことに政権内の思惑がありそうだ。記者の質問に「どんな問題があるのか」と反論する中井さんに、説明責任を果たそうとするかけらも見られない。

政治家の行動が、パフォーマンスではないかと冷めた目で見られる原因に説明不足がある。
何故、こういうことをやる必要があるのか。費用は税金から拠出するのだから具体的に公開する必要があるが、中井さんにはそのつもりはないらしい。

民主党政権の最大のパフォーマンスは、あの政治ショー化された事業仕分けだった。官僚たたき、財務省主導、蓮舫さんなど数人の民主党議員の存在がクローズアップされた。ムダ削減の成果は今一歩の処だったが、国の予算を国民の前に公開した意味は大きかった。
しかし、10月からの特別会計の仕分けを、民主党主導の従来通りのやり方でやることには反対である。財務省の本丸に向かって与野党議員が協力して仕分けをすべきである。

蓮舫さんが東京選挙区で170万票以上を獲得して当選したことに、事業仕分けのパフォーマンス効果があった。与野党の他の議員もあやかりたいと思ったに違いない。

国民は為政者の行動を厳しい目で見ている。中身のない空虚なパフォーマンスは止めて
しっかり説明の出来る行動を取って欲しいものだ。

国民への政治家の信頼は、説明責任と言行一致しかない。
写真:金元工作員の日本招聘を伝えるテレビニュースより

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