今回の初来日(実際は2度目)にあたり、これ程多くの人に「ありがとう」を言い、大きな拍手と時々の笑いを誘う、米国の大統領の存在の大きさを感じた。
日米同盟の重要性/絆の強さを強調するために、オバマ大統領が最初にホワイトハウスで会った指導者が日本の麻生さんであることも付け加え配慮してくれたが、これは屈辱外交であったことを私達はまだ覚えている。
当時、下落する人気を回復したくて、オバマさんが大統領就任直後に、無理矢理に日帰り訪米を強行し、共同記者会見もない異例の訪米で、メデイアはこぞって疑問を呈した。
何と言っても日米同盟は、日本の戦後政治の基軸であることは確かだ。何があっても米国大統領と良好な関係が築けることが、政権維持の基本であった。
その日米同盟が、50周年を迎えようとしているのだ。あの時は、安保反対で学生、労組のスクラムが国会を取り囲み、フィリッピンで待機していたアイゼンハワー大統領の訪日を阻止した。
その後、事あるごとに米国追随の外交は、自民党政権下で、それなりの成果を収めると共に、批判にも満ちていた。イラク、アフガニスタン、パキスタン、ソマリア沖海賊対策では日本が世界の舞台で大きな役割を演じていると評価している。しかし、国内では憲法9条の精神から考えると、国際貢献への大きな足かせになっているし、解釈は変容する流れにもなっている。
それでもオバマ大統領は、日米同盟は共通の価値観を保っているから持続している。そして自らの手で指導者を選び、夢を実現する民主的権利を信じているから、「CHANGE」、「政権交代」を訴えて2人は指導者に選出されたという。
だからこの重大な時に、同盟を再確認するだけでなく、「深化させる」という。
最初ニュースを聞いたとき、「進化させる」と思ったが、実際は「深化させる」だった。原文でどんな英単語が使われているか知らないが、辞書を引くと、「深化」は「深まること」。「進化」は「だんだん高い、優れた状態に発展する」とある。メデイアは皆「深化」だ。
しかし、鳩山さんが言うような、「対等な関係」を追求するのであれば、「進化」が良いと思うが・・。
その深化させるのであれば、沖縄の米軍再編問題は、自民党政権時の合意を遵守すべきだろうが、進化であれば新たな方策の模索も可能性がある。どうやらオバマ大統領と鳩山さんの合意点には、大きな相違点もありそうだ。
基地問題は、最重要課題のひとつでもあるが、米国は本当に日本の安全保障を担ってくれるかという疑念を持つ専門家もいるが、今回は「米軍が世界で二つの戦争に携わっている間も、米国の日本やアジアの安全保障への責任はゆるがない」と強調しているのは、米軍再編問題と絡んでいるのだろう。
アジア、太平洋地域にあっては中国の存在は脅威だ。GDPは日本を抜いて世界第2位、米国債保有も日本を抜いてトップになった。米国が中国の意思を尊重しなくてはならない立場になった。「米国が中国の台頭をどう見るか」という問に、ゼロ・サムゲームに罹る必然性はないと言う。他国の成長を恐れず、協力できる範囲を開拓することが、アジア太平洋の発展に繋がると言い切る。
中国は高い成長力の為に世界中から資源・エネルギーをかき集めている。国内では民族問題、人権問題と対中問題で米国が立ち往生する場面も出るだろう。鳩山さんも、中国を重視しているが、友愛精神など通用する相手ではない。
経済面では、経済回復と持続可能な成長を追求するという。最悪の経済危機から脱却が可能になったと言うが本当だろうか。両国共に高い失業率を抱え、テレビでは「仕事が欲しい」という画面が映し出される。
今回の景気後退から得た教訓として、米国の消費者、アジアの輸出に頼ることの限界だ。米国人の借金生活、失業、輸出の下降が景気を後退させた。そこで、米国は貯蓄を殖やす、支出を減らす、金融システムの改革、財政赤字・負債の削減など「新戦略」を追求するというのだ。
米国は、モノを世界中に売り、輸出し、数百万人の雇用を作り出す戦略に打って出るのだ。この雇用で風力タービン、太陽光パネルから、日常生活で使う技術製品までが製造される。そのためには、世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉で野心的な合意を達成し、世界中の市場を開放し、輸出を増やすという。日本も力を入れている分野だ。軋轢が生じるだろう。
気候変動対策では、未来の世代にとって、持続可能な成長力のために必要で、COP15でも容易ではないが責任を果たしていくという。これまでになく多くの対策を講じたと主張しているが、確かにブッシュ政権と比べると大きな変化だ。
「主要排出国は、明確な削減目標を持たなければならない」発展途上国も、資金や技術面での支援を受けながら、効果的な対策を講じる必要性を訴えているが、現状は各国に理由があり、数値目標が打ち出せないのだ。
オバマ大統領は「よい知らせは、適正なルールを設け、動機付けを行なうことが出来れば、創造力を発揮でき、新たな雇用、新たな産業へとつながる」とも言う。日本は、早々と25%削減を提案し、この分野で先端にいると評価されている。
しかし、省エネが進んだ我が国では、限界削減費用から考えると、とてつもない価格になり、諸外国と太刀打ちできなくなると懸念する声が多い。
アジア・太平洋の反映と安全は21世紀の最大の課題であることは理解できる。オバマさんは太平洋地域で生まれ、初めて大統領になったことを訴えることにより、パートナーとして行動し、大いに指導力を発揮したいのだろう。
日米同盟の重要性/絆の強さを強調するために、オバマ大統領が最初にホワイトハウスで会った指導者が日本の麻生さんであることも付け加え配慮してくれたが、これは屈辱外交であったことを私達はまだ覚えている。
当時、下落する人気を回復したくて、オバマさんが大統領就任直後に、無理矢理に日帰り訪米を強行し、共同記者会見もない異例の訪米で、メデイアはこぞって疑問を呈した。
何と言っても日米同盟は、日本の戦後政治の基軸であることは確かだ。何があっても米国大統領と良好な関係が築けることが、政権維持の基本であった。
その日米同盟が、50周年を迎えようとしているのだ。あの時は、安保反対で学生、労組のスクラムが国会を取り囲み、フィリッピンで待機していたアイゼンハワー大統領の訪日を阻止した。
その後、事あるごとに米国追随の外交は、自民党政権下で、それなりの成果を収めると共に、批判にも満ちていた。イラク、アフガニスタン、パキスタン、ソマリア沖海賊対策では日本が世界の舞台で大きな役割を演じていると評価している。しかし、国内では憲法9条の精神から考えると、国際貢献への大きな足かせになっているし、解釈は変容する流れにもなっている。
それでもオバマ大統領は、日米同盟は共通の価値観を保っているから持続している。そして自らの手で指導者を選び、夢を実現する民主的権利を信じているから、「CHANGE」、「政権交代」を訴えて2人は指導者に選出されたという。
だからこの重大な時に、同盟を再確認するだけでなく、「深化させる」という。
最初ニュースを聞いたとき、「進化させる」と思ったが、実際は「深化させる」だった。原文でどんな英単語が使われているか知らないが、辞書を引くと、「深化」は「深まること」。「進化」は「だんだん高い、優れた状態に発展する」とある。メデイアは皆「深化」だ。
しかし、鳩山さんが言うような、「対等な関係」を追求するのであれば、「進化」が良いと思うが・・。
その深化させるのであれば、沖縄の米軍再編問題は、自民党政権時の合意を遵守すべきだろうが、進化であれば新たな方策の模索も可能性がある。どうやらオバマ大統領と鳩山さんの合意点には、大きな相違点もありそうだ。
基地問題は、最重要課題のひとつでもあるが、米国は本当に日本の安全保障を担ってくれるかという疑念を持つ専門家もいるが、今回は「米軍が世界で二つの戦争に携わっている間も、米国の日本やアジアの安全保障への責任はゆるがない」と強調しているのは、米軍再編問題と絡んでいるのだろう。
アジア、太平洋地域にあっては中国の存在は脅威だ。GDPは日本を抜いて世界第2位、米国債保有も日本を抜いてトップになった。米国が中国の意思を尊重しなくてはならない立場になった。「米国が中国の台頭をどう見るか」という問に、ゼロ・サムゲームに罹る必然性はないと言う。他国の成長を恐れず、協力できる範囲を開拓することが、アジア太平洋の発展に繋がると言い切る。
中国は高い成長力の為に世界中から資源・エネルギーをかき集めている。国内では民族問題、人権問題と対中問題で米国が立ち往生する場面も出るだろう。鳩山さんも、中国を重視しているが、友愛精神など通用する相手ではない。
経済面では、経済回復と持続可能な成長を追求するという。最悪の経済危機から脱却が可能になったと言うが本当だろうか。両国共に高い失業率を抱え、テレビでは「仕事が欲しい」という画面が映し出される。
今回の景気後退から得た教訓として、米国の消費者、アジアの輸出に頼ることの限界だ。米国人の借金生活、失業、輸出の下降が景気を後退させた。そこで、米国は貯蓄を殖やす、支出を減らす、金融システムの改革、財政赤字・負債の削減など「新戦略」を追求するというのだ。
米国は、モノを世界中に売り、輸出し、数百万人の雇用を作り出す戦略に打って出るのだ。この雇用で風力タービン、太陽光パネルから、日常生活で使う技術製品までが製造される。そのためには、世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉で野心的な合意を達成し、世界中の市場を開放し、輸出を増やすという。日本も力を入れている分野だ。軋轢が生じるだろう。
気候変動対策では、未来の世代にとって、持続可能な成長力のために必要で、COP15でも容易ではないが責任を果たしていくという。これまでになく多くの対策を講じたと主張しているが、確かにブッシュ政権と比べると大きな変化だ。
「主要排出国は、明確な削減目標を持たなければならない」発展途上国も、資金や技術面での支援を受けながら、効果的な対策を講じる必要性を訴えているが、現状は各国に理由があり、数値目標が打ち出せないのだ。
オバマ大統領は「よい知らせは、適正なルールを設け、動機付けを行なうことが出来れば、創造力を発揮でき、新たな雇用、新たな産業へとつながる」とも言う。日本は、早々と25%削減を提案し、この分野で先端にいると評価されている。
しかし、省エネが進んだ我が国では、限界削減費用から考えると、とてつもない価格になり、諸外国と太刀打ちできなくなると懸念する声が多い。
アジア・太平洋の反映と安全は21世紀の最大の課題であることは理解できる。オバマさんは太平洋地域で生まれ、初めて大統領になったことを訴えることにより、パートナーとして行動し、大いに指導力を発揮したいのだろう。
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