3年前だったか、市民メデイアとしては、遅れて発刊したオーマイニュースは「市民はみんな記者になれる」、「劇場型から運動会型へ」を標榜し、登録記者5000人、年間1億ページビューを目指したが、定年を迎えた団塊世代の取り込みにも失敗し、最後はマネーに特化したもの1年前に廃刊した。
我が国では、インターネット新聞よりも、ブログの普及が早かったため、オーマイニュースのようなネット新聞が大統領選にも影響を与えた韓国よりも事情は違ったようだ。
登録市民記者も5000人弱で伸びない。オーマイニュース、JanJan両方に登録している記者がほとんどではないかと思うのだが、どうだろう。
一方、今まだ残っているJanJanであるが、最近おかしくなってきた。ポイント制の廃止、編集長賞の図書カード廃止(最後はメモ帳が送られてきた)、編集長賞の廃止などは明らかに運営経費の削減であるが、紙面にも元気さがなくなった。
一時の紙面作りは、オーマイニュースに比べてJanJanの方が、長けていたと思っていたが、今の紙面は感心しない。市民記者から投稿された記事を、編集担当者の知識の範囲内で、正式に記載するか、編集者が関与しない記事として載せるかの仕分けをしているだけのように思える。
これは致命的な事である。紙面作りが面白くなければ、記事の投稿も減るだろうし、閲覧者も減る結果になるだろう。そうでなくても広告収入ではやっていけず、運営費のほとんどをスポンサーの男気に頼っている経営環境にあっては追い打ちをかける。
今、大手メデイアは、どこも広告収入の大幅減少で経営はピンチだ。電通の「2008年日本の広告」によると、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの広告収入は前年比7.6%減の3兆2995億円になったという。特に新聞の落ち込みは大きく8276億円で、ネットの6983億円が追い上げている。
米国では脱ペーパー化が本気で検討され、ニューヨーク・タイムス紙は新聞とWebサイトの一体化を進めているし、ビル・ゲイツさんは、「5年以内にすべての新聞はオンライン化する」と2007年8月に予測している。
我が国でも、最近日本経済新聞が赤字化したと言うが、毎日新聞、朝日新聞も経営難が報じられている。当然に紙面メデイアから撤退し、Webニュースサイトに移行したらどうかというニュースを目にすることがある。
高給取りの大手新聞記者が、Webニュースを担当すると採算が取れない。そこで記者の給料を下げると、優秀な記者は逃げていく。当然に紙面の質は落ちる。その結果閲覧は減り、広告収入も減る結果、経営難になる。
有料にしたらどうかという考えもあるそうだが、ネット・コンテンツは無料という文化がある。有料で見てくれる閲覧者がどれほど入るのか。「60万人の会員数が確保できれば何とかなるのでは」との観測もあるらしいが、とてもじゃないが甘いのでは。
更に問題なのは、全社が有料化することであり、1社でも残っていると有料化出来ない。
公取法に抵触する心配もある。
その問題は別として、全国紙での投書は、定かではないが月に3万件ぐらいと思うが、そのほとんどの投稿が棄てられている。だとすると、市民メデイアに参加したらと思うが、そうもいかないのは、メデイアのブランド力にある。
私も、一度朝日新聞の声欄に掲載されたことがある。投稿し4日ぐらい後に女性記者から電話があり、「掲載することになったが、文章が長いので、編集しなければならない。記事のポイントは何か」と聞いてきた。新聞社の方で編集し直した記事をFaxしてもらって、最終確認し、「近いうちに掲載される」との連絡を受けた。
編集担当者も掲載する記事には、それなりの責任を持たなくてはならず、一生懸命であった。
オーマイニュースだって、記事の内容についてメールで何度も確認したことがある。データはビジュアルにしてもらった事もあるし、編集後の記事をメールで確認しあったこともある。記事の内容について関連するHPでの確認もしていたようだ。
しかし、こういったことは編集担当者の資質の問題であることは勿論のこと、運営上、適正な人員配置の問題でもある。
では、市民メデイア的なモノをどう残すか。
大手メデイアのWeb化に乗って、そのニュース・サイトに投書欄を併設し、読者の投稿を掲載することだ。多数の投稿もドンドン更新して掲載し捌くことだ。ただ、「そのメデイアに相応しい記事かどうか」の判断で、掲載されない場合があることだが、それは今の市民メデイアでも変わらないのではないかと思う。
問題なのは「公平性」である。意見が先鋭化するし、最近は民主党よりが多い。確かにそうだ。小沢さんの政治資金規正法違反事件でも、小沢さんを擁護する記事が多かったし、八ッ場ダム中止問題では、民主党よりの記事が多い。そこは、Web運営者の裁量になるだろう。
写真説明
左側JanJan 「市民は誰でも記者になれる」はやっぱり幻想か
右側オーマイニュース 「じいちゃん 雨はどうして降るの」 が掲載されている。
我が国では、インターネット新聞よりも、ブログの普及が早かったため、オーマイニュースのようなネット新聞が大統領選にも影響を与えた韓国よりも事情は違ったようだ。
登録市民記者も5000人弱で伸びない。オーマイニュース、JanJan両方に登録している記者がほとんどではないかと思うのだが、どうだろう。
一方、今まだ残っているJanJanであるが、最近おかしくなってきた。ポイント制の廃止、編集長賞の図書カード廃止(最後はメモ帳が送られてきた)、編集長賞の廃止などは明らかに運営経費の削減であるが、紙面にも元気さがなくなった。
一時の紙面作りは、オーマイニュースに比べてJanJanの方が、長けていたと思っていたが、今の紙面は感心しない。市民記者から投稿された記事を、編集担当者の知識の範囲内で、正式に記載するか、編集者が関与しない記事として載せるかの仕分けをしているだけのように思える。
これは致命的な事である。紙面作りが面白くなければ、記事の投稿も減るだろうし、閲覧者も減る結果になるだろう。そうでなくても広告収入ではやっていけず、運営費のほとんどをスポンサーの男気に頼っている経営環境にあっては追い打ちをかける。
今、大手メデイアは、どこも広告収入の大幅減少で経営はピンチだ。電通の「2008年日本の広告」によると、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの広告収入は前年比7.6%減の3兆2995億円になったという。特に新聞の落ち込みは大きく8276億円で、ネットの6983億円が追い上げている。
米国では脱ペーパー化が本気で検討され、ニューヨーク・タイムス紙は新聞とWebサイトの一体化を進めているし、ビル・ゲイツさんは、「5年以内にすべての新聞はオンライン化する」と2007年8月に予測している。
我が国でも、最近日本経済新聞が赤字化したと言うが、毎日新聞、朝日新聞も経営難が報じられている。当然に紙面メデイアから撤退し、Webニュースサイトに移行したらどうかというニュースを目にすることがある。
高給取りの大手新聞記者が、Webニュースを担当すると採算が取れない。そこで記者の給料を下げると、優秀な記者は逃げていく。当然に紙面の質は落ちる。その結果閲覧は減り、広告収入も減る結果、経営難になる。
有料にしたらどうかという考えもあるそうだが、ネット・コンテンツは無料という文化がある。有料で見てくれる閲覧者がどれほど入るのか。「60万人の会員数が確保できれば何とかなるのでは」との観測もあるらしいが、とてもじゃないが甘いのでは。
更に問題なのは、全社が有料化することであり、1社でも残っていると有料化出来ない。
公取法に抵触する心配もある。
その問題は別として、全国紙での投書は、定かではないが月に3万件ぐらいと思うが、そのほとんどの投稿が棄てられている。だとすると、市民メデイアに参加したらと思うが、そうもいかないのは、メデイアのブランド力にある。
私も、一度朝日新聞の声欄に掲載されたことがある。投稿し4日ぐらい後に女性記者から電話があり、「掲載することになったが、文章が長いので、編集しなければならない。記事のポイントは何か」と聞いてきた。新聞社の方で編集し直した記事をFaxしてもらって、最終確認し、「近いうちに掲載される」との連絡を受けた。
編集担当者も掲載する記事には、それなりの責任を持たなくてはならず、一生懸命であった。
オーマイニュースだって、記事の内容についてメールで何度も確認したことがある。データはビジュアルにしてもらった事もあるし、編集後の記事をメールで確認しあったこともある。記事の内容について関連するHPでの確認もしていたようだ。
しかし、こういったことは編集担当者の資質の問題であることは勿論のこと、運営上、適正な人員配置の問題でもある。
では、市民メデイア的なモノをどう残すか。
大手メデイアのWeb化に乗って、そのニュース・サイトに投書欄を併設し、読者の投稿を掲載することだ。多数の投稿もドンドン更新して掲載し捌くことだ。ただ、「そのメデイアに相応しい記事かどうか」の判断で、掲載されない場合があることだが、それは今の市民メデイアでも変わらないのではないかと思う。
問題なのは「公平性」である。意見が先鋭化するし、最近は民主党よりが多い。確かにそうだ。小沢さんの政治資金規正法違反事件でも、小沢さんを擁護する記事が多かったし、八ッ場ダム中止問題では、民主党よりの記事が多い。そこは、Web運営者の裁量になるだろう。
写真説明
左側JanJan 「市民は誰でも記者になれる」はやっぱり幻想か
右側オーマイニュース 「じいちゃん 雨はどうして降るの」 が掲載されている。
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