2009年10月8日木曜日

役員を組合出身者で固めた小沢民主党を支持できるか


民主党の運営を任された小沢さんが、やっと役員人事を発表した。政府に入れなかった民主党議員にとっては、やきもきしながら待っていたのだろう。しかし、蓋を開けて見ると、組合出身者を重用した、来年の参議院選対策だった。

 恐らく支持母体である組合員の支持を得て、参議院で過半数を確保する小沢戦術なのだろう。

 政府は中堅の論客でしめて政策を推進し、党は両院で過半数を確保して安定政権を目指すのだろうが、何やら政府は鳩山、菅、岡田さんを軸とする民主党、党は小沢、石井さんの自民党と輿石さんはじめとする組合出身の旧社会党の形態を露わにしてきた。

 しかし、こんな党で今後支持を得続けることが出来るのだろうか。

 今回の民主党の政権奪取は、小沢さんの選挙戦術で勝ったと言われているが、きっかけは野党時代の長妻さんの年金問題の掘り起こしで自民党政権での不正を暴いたことであったし、その後に続く自民党政権への不信が政権交代の機運を作っていった。

 今回の衆院選では、多くの無党派層も民主党支持に移ったのだろうが、組合組織に属する人がどの程度貢献しているのか分からない。しかし、こんな党組織で、また無党派層の支持を得て、議席を確保できるかどうか。

 民主党内でも不満が噴出しそうだという。

 民主党では、政策は政府が推進し、法案立案などは幹事長室がやるという。政府に入れず、党役員にもなれなかった者は「何をすればいいんだ」と言うことになる。しかし、それはある程度中堅の実力(?)のある人の言い分なのだ。

 多くの議員は、各委員会に所属し、法案や制度の審議をするのだから、しっかり勉強して「国民のため」の政治をやってくれればよいのだ。

 民主党がぶち上げた政策、政策を推進する組織、党運営で今軋みが出てきている。これから臨時国会が開かれると、自民党からの追求で、あちこちで不整合な面が露呈し、政権を委ねることに不安が出てくることだろう。

 福田政権の時、自民党との連立構想が民主党内で拒否された時、当時の小沢代表が「今の民主党に政権を担当する能力はない」と言い切った事が、今回証明されるのだろうか。

 鳩山さんも政府は自分、党は小沢さんの役割分担を明白にするのも良いが、それだけでは、国民の支持は継続しない。

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