2010年5月18日火曜日

他人事ではない買い物難民


人里離れた寒村に点在する高齢者、独居老人のために、移動販売を続ける業者。維持するのも大変であるが社会的要求は大きい。止めれば利用していた買い物難民達はどうやって生きていくのか。半分はボランテイア事業なのだ。

買い物難民は、過疎の村ばかりではない。数十年前は、近代的で巨大な団地で脚光を浴びても、今は若者は去り、高齢者や老人の一人暮らしが多くなり、空き家だらけの団地が出てきた。当然、当時はあった焦点、スーパーも店じまいし、住民は買い物難民になった。

困った自治会は、商店主や自治体、生産者と話し合い、定期的に市場を開設することになり、何とか生活を維持することが出来るようになった。

一方で、寂れた商店街は、老人、足腰の不自由な人のために、買い物支援で生き残りを欠けている。

こんな買い物難民のニュースを、度々見るようになった。

私の住んでいた地方都市も、買い物に苦労する高齢者が多くなってきた。しかし、田舎でもあるので、農産物の直売所が開業して助かっている。

スーパーも2軒あるが、規模が小さく成り立たなくなり廃業したスーパーも3軒ある。その都度、買い物が不自由になる地域が出来てくる。食料品を扱う個人商店もあることはあるが、パッとしない。一方で、盛況なのが農産物の直売所だ。近くに3カ所あった。最初は生産者農家の出す生鮮野菜だけだったが、今は加工触診、調理品まで出てきた。食品衛生法上大丈夫なのか心配になる。

面白いこともあった。家内が「あのお野菜は美味しかった。もうないの?」と店員に聞いたら、その生産者が「その奥さんにコレやってくれ」と野菜を置いていったという。

今回東京に移転したが、ここでも買い物難民は他人事ではない。マンションの近くには3軒のスーパーがあるが、いずれも歩いて15分ぐらいかかる(年を取ると40分ぐらいかかる)。若い者は車で買い物に行くが、車がなく、歩くのが不自由になると買い物難民になる。週に一回の買い物で両手に一杯レジ袋を提げて歩くと大変だ。

車で30分かかろうが、歩いて15分かかろうが、自分で買い物できなければ買い物難民だ。

食材を宅配してくれる会社もあれば、お総菜を配達する会社もある。スーパーが電話注文を受け配達してくれるところもあるだろう。これから更に高齢化が進む、お客を確保するためにいろんなサービスが出てくるだろう

都会だろうが、田舎だろうが、買い物難民は他人事ではないのだ。
写真:八ツ場ダム取材で訪れた川原湯温泉街で、出会った移動販売車。冷凍室まで備えた車だ。業者は、買い物に車で30分かかるのだから、助かっているはずだという。この辺は旅館と美容室に数軒の民家がある。旅館の女将さんが、メモを持ってかけてきた。

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