2009年9月5日土曜日

「国民目線の常識」で押せば、国民はついてくる


小沢さんは、これが民主主義の原点だと言った、辻立ち1日50回、握手責めの「ドブいた選挙」で民主党は圧倒的な数の議席を取り戻した。自民党大物議員に対立候補を立てての選挙戦は、何やら権力闘争の嫌いもあった。

 米国では日本を懸念するシンポジウムが開かれ、専門家である4人のコメンテーターが発言したというニュースがテレビでながれた。その中の1人は政権担当の経験のない政党で、その幹部クラスは国会に余り来ていない議員であることなどを例に挙げ民主党政権に対する不安を表明した。

 私達にも不安がある。本当にマニフェストを実現できるのか。八ッ場ダムの例のようにムダな公共工事の見直し、高速道の無料化、自民党政権では、なかなか進まなかった年金制度改革、860兆円に上る長期債務を抱えてバラマキ予算をどう処理するのか。財源はあると言うが、どんな格好で、どこにあるのか。

 「そんなにうまくは行かないだろう」とい根深い疑念があるのも確かだ。

 そして、ことあるごとに「マニフェストはこうだ」と国会審議やメデイアに取り上げられると、政権政党としては不利になる。当初のマニフェストに拘ってはいけないのだ。目標はP→D→C→Aで、修正しながら達成していくモノだ。

 課題が山積する国政にあって、まずやらなければならないのは、「国民の目線での常識」に沿った判断であり行動だ。これさえあれば、国民は何とか付いてきてくれるモノだ。

 ところが、それを疑う事案が都議会で出てきた。

 2016年夏季五輪開催地を決めるIOC総会に都議会は、15人の議員を派遣すると発表したが、1人100万円では「税金のムダつかい」ではと批判されていた。ところが、9月5日の朝日新聞で、余りの批判に民主は7人から4人、自民は5人で変わらず、公明は3人から1人へ減らして派遣するという。

 民主党が都議会第一党になったのに、どうして無駄づかいと判断できなかったのか。それでも「20人から115人に減らした」と弁明出来るのであれば分かるが、批判されての対応では情けない。自民党は減員せずでは、選挙に負けるのも当たり前と思えてくる。

 民主党は、本当に「変わったのだ」と言うことを示せなければ、次の選挙は負け戦だ。
 政権の交代期をまたいで、霞ヶ関では国民の常識から考えておかしい行政が進んでいる。

 民主党が財源確保のために、補正予算を根本から見直すと行っているのに、46基金について、予算を執行したので、取り戻せないかと検討するそうだ。高級官僚の天下り、渡りも行なわれているし、消費者庁では、トップの人事に民主党がクレームを付けている。

 国民感情からすると、麻生政権、霞ヶ関のやり方には、賛成できない。常識から考えても個々は新政権の判断を仰ぐべきである。

 国会議員や官僚は永くやっていると、国民感情からかけ離れた判断をするようになる。それが官僚や国会議員への不信となり、今回のなだれ現象となった。

 民主党政権を維持するためには、メデイアは小沢さんの行動をしっかり監視すべきである。細川政権の二の舞をやっては、国民が迷惑する。
 今回の選挙では、官僚にもNOを突きつけられたことになる。自民党とのなれない政治ではなく、国民目線での常識のある行動をとって欲しいモノである。官邸と民主党との権力の2重構造につけ込んだ官僚主導政治はゴメンなのだ。
 
 民主党も判断に迷ったら、今回の選挙の所信に立ち返って考えることだ。自民党は、何故大惨敗したのかを思い出すべきだ。

 政治への不信を払拭するには、「国民目線での常識」ある政策を示すべきだ。

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