民主党政権になって、良くやっていると感じるのは確かであるが、中身は自民政権とまるっきり正反対の政策に近いことを推進しているようだ。
その原因は、先の総選挙での民主vs自民の政策の違いをはっきりさせるためのマニフェストの作成とその財源確保ではなかったか。
分かって来ただけでも、八ッ場ダムに始まる公共事業の見直し、日本航空の再建計画、CO2削減目標8%から25%に、農家の支援と子供手当、財源確保のための09年度補正予算の見直し、公益法人の見直し、経済財政諮問会議・事務次官会議の廃止、インド洋給油の廃止とアフガン支援策の検討、暫定税率撤廃など税制改革、郵政民営化見直し、障害者自立支援法や後期高齢者医療制度の廃止、高速自動車道の段階的な無料化などが上げられるが、考えてみれば皆、自民政権時の反対の政策である。
自民政権は、国民の目線の政治に欠けていたのか。
2004年の総選挙の時、小泉さんは郵政民営化の是非を重要課題にしたが、確か120項目にわたるマニフェストを掲げていた。一方、民主党は当時岡田さんが「他にも大事なことがある」と国民に訴えた。当初は民主党優勢の情勢であったが、結果は小泉さんに踊らされたメデイアの小泉劇場で圧倒的な多数で自民が勝利したのは事実だ。
この政権交代の機運を作ったのは、長妻さんの年金問題追求であったが、小泉さんが総理を退いてから不正が顕在化し、安倍さんはその対応に追われたが、それ以降での国民の信任を得ていない自民政権での政策、金融危機への対応での財政出動は国民の嫌気を増大させた。
ここは一つ、政権を変えてみようという国民の考えが、今回の総選挙の民主など野党の得票率60%だった。
根本的に仕組みを見直そう、新たな枠組みで考え直そうとする鳩山政権の姿勢には賛成である。補正予算の執行、税制や予算の組み方、日航の再建計画、地球温暖化対策しかりだ。
事あるごとに、政治主導を訴え、官僚政治からの脱却を進めている。子供手当など財源捻出のための09年度補正予算執行状況の調査については、メデイアがほとんど執行済みとの情報を流しているが、民主党に言わせればこれは官僚が流した情報であるらしい。官僚は、自民政権でのやり方で執行しているが、民主政権では、そんな理屈は通らないという。
今回の鳩山さんの外交デビューで注目されたのが、CO2削減目標25%の提案で、各国の首脳が絶賛した。地球温暖化防止でイニシアチブをとりたい日本にとって、アメリカ、中国、インドなどを巻き込んだ対応が必要であり、作戦としては理解できる。麻生さんは、確か8%を提案していたが、その整合性はどうなのか。経済産業相に言わせれば、麻生さんは、0%で経済成長がピークで、削減する毎に成長率が下がっていく考え方をとった。しかし、今回は「どうすれば達成できるか」。考え方を変えて議論すべきだという。
しかし、この政権は、火種も抱えることになった。亀井さんが主張する「返済猶予法案」は、処理を誤れば、民主と国民新党の連立破綻の動きにも繋がってくる。郵政民営化の見直しも原口さんとは考えが違うようだ。郵政民営化見直しを1丁目1番地と考える国民新党にとっては、難しい対応になる。
そして、八ッ場ダム中止問題だ。そ事業主体のメリットもなく、税金のムダ使いと見なされた公共事業のやり玉に挙がっている。前原さんが、23日現地視察したが、県知事や町長の訴えにもかかわらず「民主党がマニフェストで国民に約束したこと。中止に変更はない」と中止撤回を突っぱねた。
しかし、08年8月の八ッ場ダム視察で、鳩山さんはどの程度理解しての中止発言だったのか。
当時は、野党の幹事長。総事業費が2600億円からいきなり4600億円に増額されたり、市民団体が関連自治体の負担金支払いの差し止めを提訴している。別の市民団体は、既に事業自体の目標はなくなったと建設中止を訴えている。
長野県知事だった田中さんが「脱ダム宣言」で公共事業に対する国民の見方が変わってき、税金のムダ遣いとして、公共事業の見直しも進められていた。
あらゆる社会情勢の元で、野党第一党の幹事長としては、自民党政権への対抗手段として「中止」があったのではないだろうか。
前原さんの「マニフェストで国民に約束したこと」では、住民の怒りは収まらない。鳩山さん自ら、住民の言う「国と契約したことを何故反故にするのか」に応えなければならない。この処理は、鳩山政権の足を引っ張りかねない国内問題である。
更に、今回の外交デビューで、数々の耳さわりの良い提案を行ない、各国の賞賛を浴びた。しかし、それを国内の問題に置き換えると、国民生活にどんな影響が出てくるのか。
国民が鳩山さんに翻弄されることだけは、避けて欲しい。
今、政界で不思議に感じることがある。これだけ民主党政権が反自民政策を推し進めているのに、何故自民党は反論できないのか。いままで、自民党政権での政策には、必ず野党の民主党のコメントがついたはずであるが、一向に自民党側からの反論が聞かれない。
そこまで落ち込んだ自民党に期待は出来ない。
その原因は、先の総選挙での民主vs自民の政策の違いをはっきりさせるためのマニフェストの作成とその財源確保ではなかったか。
分かって来ただけでも、八ッ場ダムに始まる公共事業の見直し、日本航空の再建計画、CO2削減目標8%から25%に、農家の支援と子供手当、財源確保のための09年度補正予算の見直し、公益法人の見直し、経済財政諮問会議・事務次官会議の廃止、インド洋給油の廃止とアフガン支援策の検討、暫定税率撤廃など税制改革、郵政民営化見直し、障害者自立支援法や後期高齢者医療制度の廃止、高速自動車道の段階的な無料化などが上げられるが、考えてみれば皆、自民政権時の反対の政策である。
自民政権は、国民の目線の政治に欠けていたのか。
2004年の総選挙の時、小泉さんは郵政民営化の是非を重要課題にしたが、確か120項目にわたるマニフェストを掲げていた。一方、民主党は当時岡田さんが「他にも大事なことがある」と国民に訴えた。当初は民主党優勢の情勢であったが、結果は小泉さんに踊らされたメデイアの小泉劇場で圧倒的な多数で自民が勝利したのは事実だ。
この政権交代の機運を作ったのは、長妻さんの年金問題追求であったが、小泉さんが総理を退いてから不正が顕在化し、安倍さんはその対応に追われたが、それ以降での国民の信任を得ていない自民政権での政策、金融危機への対応での財政出動は国民の嫌気を増大させた。
ここは一つ、政権を変えてみようという国民の考えが、今回の総選挙の民主など野党の得票率60%だった。
根本的に仕組みを見直そう、新たな枠組みで考え直そうとする鳩山政権の姿勢には賛成である。補正予算の執行、税制や予算の組み方、日航の再建計画、地球温暖化対策しかりだ。
事あるごとに、政治主導を訴え、官僚政治からの脱却を進めている。子供手当など財源捻出のための09年度補正予算執行状況の調査については、メデイアがほとんど執行済みとの情報を流しているが、民主党に言わせればこれは官僚が流した情報であるらしい。官僚は、自民政権でのやり方で執行しているが、民主政権では、そんな理屈は通らないという。
今回の鳩山さんの外交デビューで注目されたのが、CO2削減目標25%の提案で、各国の首脳が絶賛した。地球温暖化防止でイニシアチブをとりたい日本にとって、アメリカ、中国、インドなどを巻き込んだ対応が必要であり、作戦としては理解できる。麻生さんは、確か8%を提案していたが、その整合性はどうなのか。経済産業相に言わせれば、麻生さんは、0%で経済成長がピークで、削減する毎に成長率が下がっていく考え方をとった。しかし、今回は「どうすれば達成できるか」。考え方を変えて議論すべきだという。
しかし、この政権は、火種も抱えることになった。亀井さんが主張する「返済猶予法案」は、処理を誤れば、民主と国民新党の連立破綻の動きにも繋がってくる。郵政民営化の見直しも原口さんとは考えが違うようだ。郵政民営化見直しを1丁目1番地と考える国民新党にとっては、難しい対応になる。
そして、八ッ場ダム中止問題だ。そ事業主体のメリットもなく、税金のムダ使いと見なされた公共事業のやり玉に挙がっている。前原さんが、23日現地視察したが、県知事や町長の訴えにもかかわらず「民主党がマニフェストで国民に約束したこと。中止に変更はない」と中止撤回を突っぱねた。
しかし、08年8月の八ッ場ダム視察で、鳩山さんはどの程度理解しての中止発言だったのか。
当時は、野党の幹事長。総事業費が2600億円からいきなり4600億円に増額されたり、市民団体が関連自治体の負担金支払いの差し止めを提訴している。別の市民団体は、既に事業自体の目標はなくなったと建設中止を訴えている。
長野県知事だった田中さんが「脱ダム宣言」で公共事業に対する国民の見方が変わってき、税金のムダ遣いとして、公共事業の見直しも進められていた。
あらゆる社会情勢の元で、野党第一党の幹事長としては、自民党政権への対抗手段として「中止」があったのではないだろうか。
前原さんの「マニフェストで国民に約束したこと」では、住民の怒りは収まらない。鳩山さん自ら、住民の言う「国と契約したことを何故反故にするのか」に応えなければならない。この処理は、鳩山政権の足を引っ張りかねない国内問題である。
更に、今回の外交デビューで、数々の耳さわりの良い提案を行ない、各国の賞賛を浴びた。しかし、それを国内の問題に置き換えると、国民生活にどんな影響が出てくるのか。
国民が鳩山さんに翻弄されることだけは、避けて欲しい。
今、政界で不思議に感じることがある。これだけ民主党政権が反自民政策を推し進めているのに、何故自民党は反論できないのか。いままで、自民党政権での政策には、必ず野党の民主党のコメントがついたはずであるが、一向に自民党側からの反論が聞かれない。
そこまで落ち込んだ自民党に期待は出来ない。
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