2011年9月11日日曜日

地に落ちたか、国会議員の政治力



政局が混乱するほど目立ってくるのか、内閣を構成する国会議員の政治力が劣化しているのか。野田さんが「適材適所」で考え抜いた(?)重要閣僚の鉢呂経済産業相の失言で、ついに辞任せざるを得なくなった。民主党政権2年で、柳田、松本さんに続きで3人目、外国人政治献金疑惑で辞任した前原さん、「不完全な内閣」発言の平野さんと国会議員の質が問われる。

大臣の辞任で総理の任命責任が問われるが、国民に謝罪すれども責任は取らない。一々責任を取っていてはきりがないし大事になる。責任を取れと言う野党の要求も無理強いだ。党内バランスを取るために、各グループに配慮すると総理の意に沿わない人物も出てくる。

当選回数の多い入閣待ちの議員に配慮することも党内融和には必要なのだろう。総理にしてみれば、「推薦があったので入閣させたのに」との意識も強いだろう。

鉢呂さんは、発言内容に覚えがないと言っているようだが、失言は失言として、メデイアの報道にも問題がある。問題の部分だけを報じて政局にしようとしていないか。先の柳田法相の時も、「大臣は楽だ、3つのフレームを覚えていればいい」と言った部分が大きく報道され、本音の「もう一歩踏む込んだ答弁ができないか」という官僚が描く答弁に苦言を呈している部分が報道に乗ってきていないのだ。

民主党は野党生活が長いが、ライフワークのテーマをもち、日々研鑽し政府と丁々発止の議論の出来る議員がどれほどいるのか。

輿石さんは「どう仕事をするか見守って欲しい」と言うが、仕事以前の問題であり、大臣の政治力の劣化も問題だ。

国会議員の候補者を捜すのも大変らしい。

今、どの政党にも言えることだが候補者の確保が難しく、選挙準備も大変だ。各党の選挙区の支部長も欠員になっているところもある。元国会議員、他党からの鞍替えで急場を凌いでいる場合もあるらしい。

「国会議員になって何がしたいか」の目標を持った人材は少なく、手っ取り早く、ただ名前が知れ渡っているから選挙資金も余り使わず当選できる人材ばかり発掘したり、政治献金の多い団体、配下に多くの有権者を抱える団体から政治家としての質とは関係なしに人材を選んでいないか。

国会議員の政策を掲げ国民を説得し推進していく「政治力」は地に落ちている。

特に、政権交代で民主党政権になって、政策は政府が一元化、陳情は幹事長室で一元管理、新人議員は選挙区廻りでは、国民が選んだ代表者としての国会議員をどうしようとしていたのか。幸いにも失敗の反省に立って修正された。

国会議員のあり方も真剣に考えなければならないが、選挙におびえているようでは政策に打ち込める余裕などない。政党が国民の信を失い、無党派層が50%を占めるようになっては、有権者が次ぎも支持してくれるかは分らないのだ。

4年という任期一杯の議員在職、更には政権維持が我が国政界の大きな課題であるが、政局に振り回されては無理な話だ。

まず国会議員が国民の信を取り戻す努力をしなければならない。

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