退陣時期を明確にしない菅総理のずる賢さに、政局も混沌としている。一方で、退陣させようと菅さんの意思とは関係なしに周囲は憶測で政治を進めているが、政策を歪曲化するようなことがあってはならない。
菅総理退陣3条件の一つ、第2次補正予算案が昨日参議院を通過したが、与党民主党の賛成討論で、菅総理に「潔い退陣決意」を促す異常なものだった。菅総理は議場の奥の天井を見つめる姿がテレビで映ったが心境はどうだったのか。
特例公債法案が通らなければ、4割に近い予算の執行が不可能になり政治は混乱する。しかし、赤字国債発行の前にムダの削減をしっかりやらなければならない。コレは誰でも思っていることだ。野党が子ども手当などバラマキ予算の見直しを要求しているのは当然だ。
だが、民主党は年収1000万円異常の」高額所得者には9000円に減額するという案を出してきた。
民主党は国民全体で子どもを育てる政策を維持したいらしく、本来であれば所得制限を設けるべき政策であるが、減額支給に拘る。当然バラマキ予算は赤字国債に繋がるので回避しようとする野党は反対だ。
ところが、反対すれば9月には国民生活が大変なことになり、野党も責任追及されるだろう。ムダ削減に時間的余裕がない。増税を目指す財務省は動かないだろう。
互いに中途半端な判断をすれば、政策が歪曲化され、今後の政治に禍根を残すことになる。
再生エネルギー特別措置法案も、いまエネルギー供給の9%でしかない自然エネルギーの分野を30%まで高めるというのだ。原子力開発につぎ込む予算を考えれば出来ないことはないとも言う。
正論に思えるが、電気料金も相当上がるだろう。菅内閣でこの法案を通すことは余りにも拙速過ぎないか。「脱・原発」を提唱して実績にしたいと思う菅総理に乗っかってはいけない。
日本のエネルギー事情の本当の姿は、日本の国家財政と同じように、その実体は正確に公開されていない。データ不足のまま、国民に判断を強いることは避けるべきだ。
菅総理は、1日も早く退陣し、政治を前に進めなくてはならない。
菅退陣→民主党代表選→新しい総理指名で政治を前に進める体制を築かなければならない。
しかし、心配な面もある。いざという時になると、「自分たちに少しでも有利に」と悪い病気が出てくる。総理だった竹下さんが言ったことだが、「汗は自分がかき、手柄は他人に」出来る政治家はいないのか。
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