2010年1月24日日曜日

おかしくないか 与野党で繰り広げられる「政治とカネ」論争

 国民の存在を無視した、ご都合主義の論争が繰り広げられている。

 鳩山さんの親からの巨額な政治献金問題、国会審議では「政治とカネ」に多くの時間を費やすことになり、更に小沢さんの政治資金疑惑問題では、被告発人としての「事情聴取」に至り、与野党が「政治とカネ」の問題で激しく論争を展開している。

 「政治とカネ」の問題は、与野党が同じ土俵の中で、「クリーンな政治」を目指し議論していく問題である。国民の目から見ると、何かおかしい。お家の事情で発言が違うような問題ではない。

 民主党にあっては、支持率の低下への危惧から小沢さんへの批判より、検察やメデイアへの批判へと道を逸れ、数人をのぞいて口をつむぐ状態だ。現状で「説明責任を尽くした」、「もっと国民の生活を守る予算など重要な課題が山積している」と疑惑をはぐらかす。

 一方、自民党は人気の挽回を求めて、宿敵小沢さんへの攻撃に余念がない。「国会での喚問で、真相を国民に明らかにすべきだ」と真っ当な主張をする。

 本来は「どうしてカネがかかるのか」「カネのかからない政治をどうして実現するか」を議論しなければならないが、そこが欠けている。今国民は1人当たり250円、300億円以上の政党交付金を税金から拠出している。しかし、自民党の舛添さんは、1人当たりを500円に上げれば、政治家は政治資金に気をとられることなく政治に取り組めるという。

 考えてみれば、今の政党交付金を検討していたときも、同じことを言っていたではないか。

 今回の問題は、政治活動は秘書、政治家が一体で行なうものであるという認識にも欠けているように思える。本来の意味で、政治家と秘書はどんな関係にあるのか。

 また、政治家は政治資金収支報告書にどの程度係わっているのか。テレビ番組で登場する国会議員に聞いて欲しいと思うのだが、司会者は一向に聞かない。小沢さんの「一切見ていない」は正常なものなのか。

 「知りません」、「分かりません」で通用する問題ではない。

 国民の存在を忘れた「政治とカネ」の論争は止めて欲しい。

 そして、まず今の政党交付金を廃止すべきだ。そうすれば、ありがたみが身に染みて分かるはずだ。

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