2010年1月24日日曜日

政治活動は秘書と一体、政治家にも責任あり


「秘書のやったことは、政治家の責任」と殊勝なことを言った鳩山さんも、疑惑が自分に現実のものとなってくると、「私腹を肥やしたことはない。違法性はない」と言い逃れする有様だ。

 23日の小沢さんに対する特捜の事情聴取に注目していた。

 いままでは参考人聴取と言うことであったが、先日、市民団体「真実を守る会」が、小沢さんを虚偽記載の共犯として告発していたので、どうなったか関心があったが、やはり「被告発人として黙秘権の行使」(記者の質問から)が告げられていた。

 この「黙秘権行使」を告げられることは、今後の捜査に大きな意味がある。

 4時間余りの事情聴取のあと、午後8時過ぎの記者会見と言うことは、2時間ほど弁護士と打ち合わせしたのだろう。いつも思うことであるが、国会議員は何かあると必ず弁護士が同席する。鳩山さんの時もそうだった。

 やましいことがなければ、小沢さん一人で会見した方が良かったと思うが、会見での質疑で自分に不利なことがあれば相談する為だろう。それだけでも心証が悪い。

 小沢さんの説明では、深沢8丁目の土地購入の資金のこと、政治資金報告書での記載のことを「知っていたか」「どうしてこうなったか」を聞かれたらしい。

 小沢さんは、秘書の事務所兼不動産について後援会原資の貸し付けについて事実のすべてを話、具体的には担当者が行なったので実務については関与していない。更に原資について、後援会の資金をすべてあてると、運営資金がなくなってしまうので、個人的な資金を提供することになった。何も隠し立てすることはないので、知っている事実を包み隠さず話したという。

 「実務は担当者が勝手にやった」「隠し立てすることは何もない」と従来の発言を繰り返したことになる。

 記者の進退に関する質問に「幹事長を止めなければならないようなことをやっていないが、秘書達のことはわびなければならない。自分としては与えられた職責を全うしたい」と応えた。秘書のやったことに政治家としては責任を感じないらしい。「身を粉にして・・」と言った鳩山さんと考えが似ている。

 水谷からの資金の流れについて、「不正なカネは一切受け取っていない。秘書達もそのようなものを受け取っていない」と強調した。 

 「今後も断固戦う決意か」との質問に、「不正なカネはもらっていない。この主張を貫く考えだ。公平公正な捜査に協力する」と言う。

 検察に対する戦闘意欲が軟化しているようだが、小沢さんにとっては賄賂と見なされることは絶対に避けなければならないことは当然だろう。

 政治活動は秘書と一体のもので、政治家にも責任が及ぶことは当たり前のことだ。それが嫌なら、政治家を辞めることだ。犬にだって飼い主責任がある。

 小沢さんは、「黙秘権の行使」を通告された以上、相当な疑いを持たれていると考えるべきだろう。

 今の小沢さんに説明責任を要求しても「捜査中なので」と拒否するだろう。国会で喚問しても肝心なことは言わないだろう。小沢さん個人の「人権」を守るか、不正な政治活動追求の「国益」を守るか。

 世論が今後も盛り上がり、民主党の支持率が下がれば、小沢さんも進退を考えるだろうが、最終的には岩手県の有権者の判断だ。

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