いつか行こうと思っていた熊野古道と熊野詣でに行ってきた。世界遺産として興味があった事もあるが、次ぎに起こるであろう東海、東南海、南海の3連動型巨大地震、更にはコレが最近ではもう一つの震源があり4連動型地震という超巨大地震の可能性もあり、地域がどう対応しているのか知りたかった。今朝(10日 8:13)も「この間の和歌山県北部を震源とする震度4、M4.6の地震が発生した。
紀勢大内山ICを出て42号を那智勝浦に向かう途中の紀宝町のウミガメ公園で、「地震・津波・避難 ゆれ1分 高いところに直ぐ避難」の看板が目に入った。海岸縁で防風林もあるが、大きな津波では緩衝にはならないだろう。従業員の人が誘導するのだろうが、避難方向、場所は表示されていない。
宿に着いて仲居さんに「この間の地震はどうだったんですか」と聞くと、「海水は引いたんですが、大したことはなかった」という。気象庁が作成した「平静23年東北地方太平洋沖地震」による津波観測値では、この辺りは1~3mだ。
翌朝、町を歩いてみた。宿の裏の海岸では老朽化した堤防の緊急工事が進んでいた。那智勝浦町役場に行って聞くと「低いところはこの辺から高いところは天井まで浸水した」という。20cm~3m位のようだ。地区によってかなり被害が異なるらしい。
資料として、「那智勝浦町 津波防災マップ」をもらった。和歌山県が作成した津波浸水予測結果(平成16年)を元に作成したモノだ。3つの地震が連動した場合紀伊半島南端沖を中心とするM8.6の地震発生が予測されている。
このマップによると、那智の浜では6.1mの津波が13分後に、勝浦湾では3.8mの津波が13分後にやってくるという。予想浸水深さ毎に色塗りされている。避難場所も海抜12.6mの小学校や防災公園、海抜6m前後の公共施設が指定されている。でも昭和19年12月7日の東南海地震での津波潮位が+6.5mを考え、3連動を考慮すると、10~15mともっと高い津波ではないかと思うが。
町民が住んでいる地域の「海抜は○○m」の表示も、漁港近くの足湯で1.9m、銀行で2mなどこまめにされているようだ。魚の加工工場の壁に「この地点は海抜3mの高さです」との表示板がある。向こうの小高い山が海抜12.6mの避難場所だ。
道路の分離帯にも「高いところに直ぐ避難 予想津波浸水深さ2m」という「津波注意」がされていた。海岸寄りだったので、海とは逆の山の方へ走ることになる。地震が起きて津波が来るまで13分ほどだが、逃げる時間は十分なのか。「まず高いところに避難」は当然としても逃げる時間がない。東北地方太平洋沖地震でも30分位はあったと思う。
帰ってインターネットで関連する資料を探すと、和歌山県知事が、現在権が進めている防災計画を見直す方針を示したという(MSN産経ニュース 2011.3.17)。新宮市もHPで津波ハザードマップ見直し中と表示されている。
和歌山県の津波ハザードマップ作成に係わった和歌山高専の准教授によると、東海・東南海・南海地震も連動して起こる事を考えて想定規模をM8.6としたが、M9ならば波の高さは単純計算でも2倍になるという(同上)。
そう考えると、那智の浜は12m、勝浦湾では7mを越えることになる。今避難所に指定されているところも危ない。東北地方太平洋沖地震の被災地を同じことになる。
ところが最近、東海、東南海、南海地震の他に、もう一つの震源があり、4連動地震になると津波の高さは15m以上になるというのだ(「震度5弱 異例の続発 4連動のリスク」2011.8.7 フジテレビ Mr.サンデー)。
もう一つ考えなければならない大事なことがある。
大津波警報が出され、避難指示・勧告が出されて従った人は、避難対象者のたったの1.6%に過ぎなかったことだ。ハザードマップが見直され、津波の高さが2倍以上になると、避難対象者も増えるはずだ。周知徹底、災害教育はいつも言われることであるが為政者の思うようにはいかないモノだ。大きな犠牲が出て初めて分るのでは遅すぎる。
紀勢大内山ICを出て42号を那智勝浦に向かう途中の紀宝町のウミガメ公園で、「地震・津波・避難 ゆれ1分 高いところに直ぐ避難」の看板が目に入った。海岸縁で防風林もあるが、大きな津波では緩衝にはならないだろう。従業員の人が誘導するのだろうが、避難方向、場所は表示されていない。
宿に着いて仲居さんに「この間の地震はどうだったんですか」と聞くと、「海水は引いたんですが、大したことはなかった」という。気象庁が作成した「平静23年東北地方太平洋沖地震」による津波観測値では、この辺りは1~3mだ。
翌朝、町を歩いてみた。宿の裏の海岸では老朽化した堤防の緊急工事が進んでいた。那智勝浦町役場に行って聞くと「低いところはこの辺から高いところは天井まで浸水した」という。20cm~3m位のようだ。地区によってかなり被害が異なるらしい。
資料として、「那智勝浦町 津波防災マップ」をもらった。和歌山県が作成した津波浸水予測結果(平成16年)を元に作成したモノだ。3つの地震が連動した場合紀伊半島南端沖を中心とするM8.6の地震発生が予測されている。
このマップによると、那智の浜では6.1mの津波が13分後に、勝浦湾では3.8mの津波が13分後にやってくるという。予想浸水深さ毎に色塗りされている。避難場所も海抜12.6mの小学校や防災公園、海抜6m前後の公共施設が指定されている。でも昭和19年12月7日の東南海地震での津波潮位が+6.5mを考え、3連動を考慮すると、10~15mともっと高い津波ではないかと思うが。
町民が住んでいる地域の「海抜は○○m」の表示も、漁港近くの足湯で1.9m、銀行で2mなどこまめにされているようだ。魚の加工工場の壁に「この地点は海抜3mの高さです」との表示板がある。向こうの小高い山が海抜12.6mの避難場所だ。
道路の分離帯にも「高いところに直ぐ避難 予想津波浸水深さ2m」という「津波注意」がされていた。海岸寄りだったので、海とは逆の山の方へ走ることになる。地震が起きて津波が来るまで13分ほどだが、逃げる時間は十分なのか。「まず高いところに避難」は当然としても逃げる時間がない。東北地方太平洋沖地震でも30分位はあったと思う。
帰ってインターネットで関連する資料を探すと、和歌山県知事が、現在権が進めている防災計画を見直す方針を示したという(MSN産経ニュース 2011.3.17)。新宮市もHPで津波ハザードマップ見直し中と表示されている。
和歌山県の津波ハザードマップ作成に係わった和歌山高専の准教授によると、東海・東南海・南海地震も連動して起こる事を考えて想定規模をM8.6としたが、M9ならば波の高さは単純計算でも2倍になるという(同上)。
そう考えると、那智の浜は12m、勝浦湾では7mを越えることになる。今避難所に指定されているところも危ない。東北地方太平洋沖地震の被災地を同じことになる。
ところが最近、東海、東南海、南海地震の他に、もう一つの震源があり、4連動地震になると津波の高さは15m以上になるというのだ(「震度5弱 異例の続発 4連動のリスク」2011.8.7 フジテレビ Mr.サンデー)。
もう一つ考えなければならない大事なことがある。
大津波警報が出され、避難指示・勧告が出されて従った人は、避難対象者のたったの1.6%に過ぎなかったことだ。ハザードマップが見直され、津波の高さが2倍以上になると、避難対象者も増えるはずだ。周知徹底、災害教育はいつも言われることであるが為政者の思うようにはいかないモノだ。大きな犠牲が出て初めて分るのでは遅すぎる。
写真上段左:町のいたるところに表示されている海抜○○m表示 無効の小高い山に避難所、防災公園がある 2011.8.9 那智勝浦町内で
写真上段右:道路の側帯に「予想浸水深さ2m」の津波注意の看板 那智勝浦町内 2011.8.9
写真中段左:東南海・南海地震の津波の高さ 3~5m
写真中段右:那智勝浦町津波防災マップ
写真下段」4連動型地震の可能性 津波高さは15mを超えるという 今のハザードマップは見直し必要がある 2011.8.7 フジテレビ Mr.サンデー
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