「政権交代時に戻れ」と最近よく聞くが、それだけ民主党議員も今の党の状況に危機感を抱いているのだろう。鳩山、菅政権で民主党政権への信を失い、3度目に正直で3人目の野田さんが代表→首相に就くことになった。菅さんは「一定の目処が付いたら、若い人に託する」と言っていたが、戦後2番目に若い首相の出現になったが、民主党再生はどうなるのか。
民主党は政局になると、いつも小沢さんの存在がある。小沢さんの存在抜きには進まないのだ。今回で3度目の敗北であるが、負けても主役を演じたがる小沢さんの往生際の悪さには辟易する。
小沢さんの力=数の力は、民主党再生のネックになっている。
それを打ち破るチャンスが、この代表選であった。小沢グループ120人のうち80人が造反して、小沢さんが推す候補者を支持しない状況が出来れば、民主党再生の道は開けると思っていた。しかし、1回目の投票で海江田さんが143票取ったと言うことは、他候補の推薦などに廻った議員も考えると、鳩山、小沢グループの議員が小沢さんの推す海江田さんに投票したことになる。2回目の投票でも177票取ったと言うことは、相当えげつない方法で切り崩しを図ったのだろう。
398人中、150人ほどが小沢さんの支持に従う議員であると言うことは、新政権が党内では小沢さんの力に配慮しながら政権運営しなければならない事になる。
「全員野球」、「一致団結」、「ノーサイドにしましょう」と野田さんが言ってみても、あまのじゃくな小沢さんは、「これからの体制次第だ」と小沢グループの人間の要職登用を暗に要求している。
そこで野田さんは、幹事長に輿石さんの登用を考えた。
普通に考えると、輿石さんは小沢さんの側近だ。小沢さんの力に屈しての登用だとすると、野田さんも大したことはないと考えるが、そうでもなさそうだ。
野党協調で合意した3党合意を順守使用とすると、マニフェスト見直し反対、マニフェスト原点回帰を訴える党内の抵抗に遭い、立ち往生する場面も出てこようが、ここで輿石さんが、どう反対派を抑えられるかだ。
党内反主流派(輿石さんは親小沢、反小沢の考えに反対だが)の要求を、どう政権側に伝え抗争回避が出来るか。
政権側、執行部、反主流派の間をうまく調整する働きが出来れば、輿石幹事長案は味のある人事ではないか。
でも、小沢、鳩山グループのマニフェスト見直し反対、増税反対は無理な主張のように思えるが、財源確保の妙手があるのか。
こういう考えに党内で40%以上の議員が賛成していることに異常さを感じる。妙手があるのであれば、それを発信しなければ国民の理解は得られない。
野田さんをしても難しい舵取りだ。民主党再生の道は絶たれたと思うのだが。
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