2011年10月23日日曜日

財務相為替介入発言:また口先だけか、黙ってやってみよ







安住財務相の為替市場介入発言は、またまた口先だけか。これといった要因がないのに、NY為替市場が21日一時75円78銭をつけ戦後最高値となった。安住財務相は翌日、「投機的な動きがあるのは確実で、断固たる措置をとる時はとりたい」と市場介入も辞さない考えを示したとメデイアは報じた。

「とる時はとる」と言っても、今とっていないので、その時ではないのだろう。どういうときに介入するのかはっきりしない。市場に舐められている。

わが国だって財務状況は先進国一悪い。債務残高は、個人資産額に迫ろうとしている。実体経済にあっていない動きであることは確かだ。

瞬間的な投機的な動きであれば、財務省、日銀も打つ手がないのか。

しかし、円高はジワジワ進んでいる。菅さんが財務相になったとき、91円ぐらいだったか。「適正為替(?)」を記者に聞かれて「90円台半ば」と応じて顰蹙を買っていたがあれから2年経つ。

その間、政府、財務省は何もせず、産業界から強い要望が出るたびに「市場を注視している」と言うだけ。日銀の動きも弱い。

やっと介入したのが8月4日、4.5兆円の単独介入となったが、一時的には円安に動くも円高傾向に歯止めがかからない。500兆円もの為替市場では1%弱の介入は効果が薄いと専門家は指摘する。

「やるかもしれない」と警戒心を持たせる一方で、「やっても効果はない」の本音の葛藤か。

口先ばかりの牽制ではなく、「黙って突然やってみろ」といいたい。介入する、介入すると言うと市場は織り込んで動き効果は薄いが、突然の介入はショックを与え効果が大きい。

また、投機的な動きであるなら、誰が動いているか分かるのではないか。公表し、警告を与え、差益に対してしっかり課税することなど考えられないか。投機的動きを封じる知恵がないのか。

写真左:安住財務相の市場介入発言を伝える読売新聞 2011.10.23
写真右:8月以降のドル、円相場の推移 2011.10.23

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