2011年5月29日日曜日

内閣不信任案騒動:今こそ各議員の信念で決めては



誰が次の総理か。その顔が見えないことが政界を混沌とさせている。

野党の自民党は提出する以上は、可決なり、政治の方向を替えたい意思が強く、否決は責任問題になり、谷垣さんや他の野党党首の求心力が弱まる。慎重になるのは当然だ。

民主党も折角取った政権の座を、易々自民党に返上したくない。可決なら総選挙、賛成、欠席など造反者には除名など締め付けを厳しくする方針を打ち出し、こちらも必死だ。

党員資格停止処分中の小沢さんが、側近の意向で、また政界に主導権を握ろうと暗躍しているがどういう展望を持っているのか残念ながら分らない。タダの「嫌菅」での菅降ろしかも知れない。まだ「小沢神話」を頼るのだろうが、勝算あってのことか。

国会議員一人一人は、全国民の代表だ。民主党にも神奈川県比例区選出の若手議員が選挙区事情もあって民主党を離党に不信任案に賛成すると公言した。コレが本当の姿だろう。国会議員は自信の信念に基づいて行動すべきで、単に政権維持が目的の党の統制に縛られるべきでない。

菅総理は、G8後の記者会見で「党内も一致結束した行動取ってもらえると信じている」と発言したが、どういう展望があってそう言っているのか。広く代表者と話す機会を期待してもいるようだが、密室政治に持ち込み、内閣改造で逃げ切ろうとしているのか。

国民は、菅政権は勿論のこと民主党政権に辟易しているのだ。

民主党自身が菅政権に賛否の判断を下せないのであれば、国会で判断すべきであるが、その前に菅政権、民主党小沢グループ、自民党はじめ野党も国民に展望を示すべきである。

それがなければ、権力奪還に向けたタダの政争であり、国民には迷惑な話だ。

直近の報道によると内閣支持率は相変わらずの低迷で20%を少し越えている程度、不支持率は755弱だ。永田町の論理と世論はかけ離れているとよく言われるが、国会議員が選挙民の考えを吸収し国会で信念に基づき行動していないためだ。

何のために国会議員になったのか、疑問を感じる。

政治の混乱もここまで来たのだ。政治を変えるのは不信任案提出しかない。万一、否決され谷垣さんらの求心力が低下しても、それも政治なのだ。

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