東日本大震災復興特別委員会で、菅総理と谷垣総裁の質疑を聞いた。原発災害対応での「総理の現場視察のためのベントの遅れ」、「再臨界懸念からの海水注入中止」の初動ミスが災害を拡大させたのではないかと谷垣さんは追求し、「納得できなければ重大決意」と攻めたが、菅総理は「影響していない」と防戦した。
谷垣さんは、菅政権にとって権限と責任で大きな問題がある。政治力と官僚機構を使いこなして、よりよい運用スキームを早く作ることだと提言、発災後70日を経過したが被災地では雇用、仮設住宅など明日どうすればいいのか迷っている。その原因に福島第一原発の安定化が見えてこないことだ。
自民の方針が良かったのか、発災以降の対応が良かったのか、国会での検証が重大事であるが、初動ミスの疑問は拭いきれないとし、「1号機への注水を総理の指示で中止したのは何故か」、官邸で何を打ち合わせたのかと質問。
菅総理は、海水注入でどのようなことを考えなければならないのか、再臨界? どのようにすべきか、東電は1時間半ほど準備にかかると言うので、その間に検討するように指示したようだ。
谷垣さんは斑目委員長に、「再臨界の可能性を指摘したのか」と質問、委員長は「海水注入での問題点をすべて洗い出せとの指示で、再臨界の可能性はゼロではないと申し上げた」という。
真水が無くなり、海水注入で「ゼロではない」とは、「海水注入をすべきではない」と言ったのかとの質問に、委員長は「炉心冷却には真水でも海水でも良いとズッと言っている」と答える。
谷垣さんの「菅総理は再臨界の疑念を持っていたのではないか」との質問に、「真水がなければ、海水を入れる必要性は十分認識していた」といい、いろんな事、水素爆発、水蒸気爆発、圧力容器損傷、再臨界から核分裂反応の問題などすべてを含めて検討したという。
また、政府・東電統合対策室が会見で「再臨界の危険があるのでは」と斑目委員長が発言したというのが、「ゼロではない」と訂正しているが、偉い違いで、こんな文書を出すのはおかしいとの質問に、菅総理は東電の試験注入の報告は上がってきていなかった。検討の指示を出したのは、注入が始まる前の話で、注入を止めた覚えはないと反論した。
谷垣さんは、福島原発をどう納めるかは国際的にも、みんな注目していること、重要な事が何故コロコロ変わるのか理解できない。ペーパーでは「危険性がある」と発表し、委員長が侮辱だと言うので、訂正に「ゼロではない」にした。政府は大事なポイントを発表しないか、替えているのではないかとしつこく追求。
菅総理は「何が納得できないのか」と反論すると共に、このことが3月12日の判断に影響与えたとは思わないと言い、委員長も総理の意向は「ありとあらゆる危険性を考えて検討したいと言うことだったので、そう言う検討を始めた。この検討が問題を引き起こしたとは思わないと答弁した。
海水注入は共通認識ではあったが、政府の混乱で中止、(その後の災害拡大に繋がった)コレは重大なことなので、谷垣さんは今後も検証すると結んだ。
もう一つの初動ミスではないかと問われている「ベント遅れ」で水素爆発を起こした件で、保安院はベントの実施の必要性を言っていたが、実際にベントをやるまで時間がかかった。この間何をしていたのか。12日早朝の総理の視察はベントを遅らせ、水素爆発に至った致命的行動出はなかったのかと追求。
菅総理は、視察がベントを遅らせたという指摘だが、全くそう言うことはない。ベントは12日1時30分に、経済産業相を通じてベント実施を指示したという。「ベントを急げ」は共通認識で技術的問題ではないか。視察とは関係ないと反論した。
その後時系列での、やりとりがあり、1時30分にベント指示をし、3時頃東電は「やる」と言ったが、なかなかやらないので6時50分に「命令」を出したというが、7時30分、1号機仮説ケーブルの設置を実施中だと言うことだったらしい。
谷垣さんは、総理の説明に納得せず、(現場は)総理の現場視察を重要視するはずで、足を引っ張ったのではないか。この問題は引き続きやっていく。総理が判断を誤って現場に飛び込み、水素爆発、ガレキの散乱を引き起こした。ここをはっきりしなければ被災者支援のスキームをつくれないのではないか追求が続く。
原発震災対策での初動ミスではないかと言われる「再臨界懸念からの海水注水の中止」「総理の現場視察のためのベントの遅れ」に菅総理は「影響はなかった」、「問題を引き起こしてはいない」と反論するが、谷垣さんは納得せず、「重大な決意を持つ」と内閣不信任案を臭わせた。
しっかりした国会での検証を待つしかないが、情報を握っている政府、東電の情報の公開がどの程度のモノなのか分らない。言った言わないでコメントが変更されること自体が信頼を損ねる結果になっている。
時系列でのつじつま合わせの議論では、真実は分らない。
写真:衆議院東日本大震災復興特別委員会質疑での菅総理、谷垣総裁 2011.5.23NHK国会中継より
谷垣さんは、菅政権にとって権限と責任で大きな問題がある。政治力と官僚機構を使いこなして、よりよい運用スキームを早く作ることだと提言、発災後70日を経過したが被災地では雇用、仮設住宅など明日どうすればいいのか迷っている。その原因に福島第一原発の安定化が見えてこないことだ。
自民の方針が良かったのか、発災以降の対応が良かったのか、国会での検証が重大事であるが、初動ミスの疑問は拭いきれないとし、「1号機への注水を総理の指示で中止したのは何故か」、官邸で何を打ち合わせたのかと質問。
菅総理は、海水注入でどのようなことを考えなければならないのか、再臨界? どのようにすべきか、東電は1時間半ほど準備にかかると言うので、その間に検討するように指示したようだ。
谷垣さんは斑目委員長に、「再臨界の可能性を指摘したのか」と質問、委員長は「海水注入での問題点をすべて洗い出せとの指示で、再臨界の可能性はゼロではないと申し上げた」という。
真水が無くなり、海水注入で「ゼロではない」とは、「海水注入をすべきではない」と言ったのかとの質問に、委員長は「炉心冷却には真水でも海水でも良いとズッと言っている」と答える。
谷垣さんの「菅総理は再臨界の疑念を持っていたのではないか」との質問に、「真水がなければ、海水を入れる必要性は十分認識していた」といい、いろんな事、水素爆発、水蒸気爆発、圧力容器損傷、再臨界から核分裂反応の問題などすべてを含めて検討したという。
また、政府・東電統合対策室が会見で「再臨界の危険があるのでは」と斑目委員長が発言したというのが、「ゼロではない」と訂正しているが、偉い違いで、こんな文書を出すのはおかしいとの質問に、菅総理は東電の試験注入の報告は上がってきていなかった。検討の指示を出したのは、注入が始まる前の話で、注入を止めた覚えはないと反論した。
谷垣さんは、福島原発をどう納めるかは国際的にも、みんな注目していること、重要な事が何故コロコロ変わるのか理解できない。ペーパーでは「危険性がある」と発表し、委員長が侮辱だと言うので、訂正に「ゼロではない」にした。政府は大事なポイントを発表しないか、替えているのではないかとしつこく追求。
菅総理は「何が納得できないのか」と反論すると共に、このことが3月12日の判断に影響与えたとは思わないと言い、委員長も総理の意向は「ありとあらゆる危険性を考えて検討したいと言うことだったので、そう言う検討を始めた。この検討が問題を引き起こしたとは思わないと答弁した。
海水注入は共通認識ではあったが、政府の混乱で中止、(その後の災害拡大に繋がった)コレは重大なことなので、谷垣さんは今後も検証すると結んだ。
もう一つの初動ミスではないかと問われている「ベント遅れ」で水素爆発を起こした件で、保安院はベントの実施の必要性を言っていたが、実際にベントをやるまで時間がかかった。この間何をしていたのか。12日早朝の総理の視察はベントを遅らせ、水素爆発に至った致命的行動出はなかったのかと追求。
菅総理は、視察がベントを遅らせたという指摘だが、全くそう言うことはない。ベントは12日1時30分に、経済産業相を通じてベント実施を指示したという。「ベントを急げ」は共通認識で技術的問題ではないか。視察とは関係ないと反論した。
その後時系列での、やりとりがあり、1時30分にベント指示をし、3時頃東電は「やる」と言ったが、なかなかやらないので6時50分に「命令」を出したというが、7時30分、1号機仮説ケーブルの設置を実施中だと言うことだったらしい。
谷垣さんは、総理の説明に納得せず、(現場は)総理の現場視察を重要視するはずで、足を引っ張ったのではないか。この問題は引き続きやっていく。総理が判断を誤って現場に飛び込み、水素爆発、ガレキの散乱を引き起こした。ここをはっきりしなければ被災者支援のスキームをつくれないのではないか追求が続く。
原発震災対策での初動ミスではないかと言われる「再臨界懸念からの海水注水の中止」「総理の現場視察のためのベントの遅れ」に菅総理は「影響はなかった」、「問題を引き起こしてはいない」と反論するが、谷垣さんは納得せず、「重大な決意を持つ」と内閣不信任案を臭わせた。
しっかりした国会での検証を待つしかないが、情報を握っている政府、東電の情報の公開がどの程度のモノなのか分らない。言った言わないでコメントが変更されること自体が信頼を損ねる結果になっている。
時系列でのつじつま合わせの議論では、真実は分らない。
写真:衆議院東日本大震災復興特別委員会質疑での菅総理、谷垣総裁 2011.5.23NHK国会中継より
0 件のコメント:
コメントを投稿