2011年12月4日日曜日

消費税増税:野田総理 分かっているんです必要なことは



4日の朝刊の政府広報「すべての国民の皆様へー社会保障と税に一体改革について」を見た。野田総理 消費税増税の必要性は分かっているんです。ただ分からないのは、選挙で敗退するのを怖がって増税反対を言ってみたり、国会で賛否二分化する状態でどうして増税が出来るんですか。

そしてまず、やらなければならないことはムダの削減による財源捻出だが、誰が見ても不十分すぎる。野田さんも「歳出全体のムダの削減」といっているが、消費税増税が税率、時期を明記されるように、国会議員数の削減、歳費の削減、国家公務員の数、給与の削減など自ら身を削る政策が政治スケジュールにあがっているのか。

古賀茂明さんが公務員宿舎問題で「国民に負担を強いる時に国家公務員の福利厚生をどうしましょうかという感覚事態が可笑しい」と指摘していたが、財務省をはじめ国家公務員自ら歳出削減の行動をしているのか。

「増税はせざるを得ない」決断だといっているが、他の財源からの捻出の努力も決断しなければならないが、その意気込みが伝わってこない。

また、今の経済状況の中での増税が、景気にどう影響するのか。付則に「経済状況を考慮して」と記されていたのを無視しても増税を進めるといっていたのではないか。法人税、所得税、消費税のうち景気動向に左右されないのは消費税だというが、景気が悪く、増税されるということになれば可処分所得も減り、誰だった消費を抑えるのではないか。

自民党橋本政権のときに、増税したが税収は増えなかった事実をどう評価するのか。

財政再建、健全化は国の借金が対GDP比200%を超えようとしている現在、日本の国際信用を確保するためにも必要であることはわかる。でも国にはもっとカネがあると主張する在野のエコノミストもいる。

財務省の国家財政に対する考え方のみでなく、もっと幅広い分野から日本の財政について議論し、国民のコンセンサスを得ることが必要ではないか。

それにしても、近未来の日本はどうなっているのか。総理はどんなビジョンを持っているのか分からなかったが、今回「分厚い中間層」のいる国を目指しているようだ。昔、確か中流階級という言葉があった。
でも昔は「容易に獲得できる果実」があった時代だ。今は、少子高齢化、円高で企業の海外進出が増え国内は空洞化が懸念されている。大学は出たが仕事がなく、若年失業者も増えている。65歳まで働けといっても、そうそう仕事は見つからない。

そんな時代に中間層を分厚くするなど考えられない。

野田総理は、「捨石」になってもこの国難打破のため先頭に立つといったそうだが、国民に信も問うのが先ではないか。

写真:政府広報「すべての国民の皆様へ」 2011.12.4 読売新聞

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