2012年1月29日日曜日

野田総理が消費税増税に突き進む訳?


野田総理が、消費税増税にまっしぐらに突き進む訳は、財政再建への取り組みが不十分で市場が見限り、国債暴落、利回り上昇でIMFの管理下に入る惨めな姿を見せたくないためではないか。

国内では賛否二分し、一つ間違えば政治機能不全の様相も呈しかねない状況下で、APECやダボス会議のテレビで増税の公約を先取りしている。国内でも決まっていないのに何故、国際の場で表明するのかと顰蹙も買うありさまだが、政治基盤の脆弱な野田総理にとってはこの手しかないのだ。

しかも、増税もこのままでは不十分だとIMFから勧告される始末だ。財務省から多くのスタッフを送り込んでいるIMFだから財務省の意向を汲んでの援護射撃だろう。

市場がこのままでは財政再建ができないとみると、国債は下落し、利回りは上昇するだろう。今1%弱(0.96%)だが金利が1%増えれば、債務残高が1000兆円として、10兆円の増加だ。財源2兆円がどうのこうのと言ってはいられない。

万一IMFの管理下に入ると、国の予算を作る権限も制限され、緊縮財政を強いられるだろう。公務員の改革はやりやすくなるだろうが、いろんな面で制度が運用できなくなるだろう。株価も急落するだろうが、日本には経済の底力があるだろうから回復するとしても、貿易赤字は継続し厳しい経済状況下に置かれるのは間違いない。

消費税増税関連法案も国民に信を問うた後で、国会で成案するのが本来の姿であるが、民主党政権、財務省は逆に、成案後実施する前に国民に信を問うの一点ばりだ。国会通過した後なら、万一選挙で民主党が敗北しても増税への道は決まっている。国際公約も守れることになる。

国民の半分は、増税も仕方ないというが、説明が不足していると指摘している。民主党の公約違反への批判には素直に謝罪し、反対意見、慎重意見にも叱り答えて、説明すべきである。

最低年金制度の導入など難しい問題は残っているが、しっかり説明してほしいものだ。政治機能不全は国債暴落のトリガーになる。

0 件のコメント: