2012年1月28日土曜日

迫り来るM8,M9巨大地震、来そうで来ない不気味さ


最近の週刊誌などメデイアで報じられ
た記事と従来から言われている情報
を元に予想される震源域を図示した。
勿論内陸部での巨大地震も侮ってはい
けない。

迫りくるM8,M9の巨大地震、来そうで来ない不気味さ。最近のメデイアの地震に関する記事にはM8,M9クラスの超巨大地震が迫っている内容が多く、一部には強迫観念を押し付けるようなものもあるが、内容はしっかりした研究者の研究に基づいているようだ。

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)以降、地震学者は「なぜM9が想定できなかったか」について大きな責任を感じているようだが、「M9は起こらない」という固定観念があったようだ。

その反省に立ってか、固定観念の固着域が一気にはがれたかのようにM8,M9の超巨大地震、巨大な活断層、池の底の津波堆積物などの研究、震源域の拡大、発生確率の見直しから以前では「想定外」と思われていた事実が明らかにされようとしている。

最近新聞、週刊誌などで発表された巨大地震に関する記事を拾ってみた。

東日本大震災以前の常識は通用しなくなったといい、「M8,M9大地震戦慄の真実」を記している。それによると柏崎―千葉構造線と糸魚川ー静岡構造線に囲まれたフォッサマグナと呼ばれる地溝帯には地震活動が活発になっている活断層、首都直下型地震で危険視されている東京湾北縁断層は国内最大の天然ガス埋蔵量を誇る「南関東ガス田」の下を貫いているという。そして柏崎、浜岡には原発が存在する(週刊文春 2012.1.19)。

さらには、富士山噴火を警告する学者も多い。「計算上は4年以内に噴火してもおかしくない」と琉球大木村政昭名誉教授は言う。その理由としてマグマの動きが活発なことだ(プレーボーイ2012.2.6)。東海、東南海、南海の3連動が発生すれば富士山噴火の可能性は高まるらしい。富士山噴火の噴煙、煤塵による被害は地震の被害どころではない。

アウターライズ地震の発生も危惧されている。これは3.11本震とペアで発生するものと思われているが、本震に誘発されて起きる別の巨大地震とも考えられている。今想定されている震源域は、本震の震源域と日本海溝をまたいだ南北に約500㎞の地域でM8~9
の可能性があるらしい(フライデー 2012.1.27)。

それに3.11本震域の南と北に本震で割れ残った震源域があり、これが千葉県東方沖地震、十勝沖地震の震源域と考えられている(同書)。これは以前から指摘されていることだ。

そうこうしているうちに東大地震研が「首都直下型4年以内に70%」の切迫度が増している試算を公表した(読売新聞 2012.1.23)。今までは首都直下を含む南関東の地震の発生率は30年以内に70%だったから、これはインパクトがあった。3.11の東日本大震災以降、首都圏ではM3~6の地震が震災前の約5倍になったことに着目して発生確率を計算しなおした結果らしい。

一方、毎年1月に活断層の発生確率を見直している政府の地震調査研究推進本部は、全国の33の活断層を30年以内の発生確率(3%以上)が高いと判定した(これが危ない33活断層 夕刊フジ ZAKZAK 2012.1.27)。

それによると、18%と一番高いのが富士川河口断層帯である。この断層は目で確認することもでき、かつ新幹線の鉄橋も存在し、その危険度は前から指摘されていた断層であるが、単独ではなく東海地震などとの連動で動くのではないかとみられている。16%は神縄・国府津―松田断層帯、14%が糸魚川―静岡構造線、三浦半島断層群は1%、関西で注目されている大阪の上町断層帯は3%そのほか中央構造線断層帯も5~14%と高確率で判定された。

首都直下型では立川断層で、私も取材に行ったことがあるが、今回記載されていなかった。しかし、後述の読売新聞で、M7.4が想定されており予測精度を上げるために重点調査するという。

今日(2012.1.28)の読売新聞にも新たな巨大断層が見つかったことを報じている。東大などの研究チームが東南海・南海地震の震源域で、東西200㎞にわたって海底が数百m隆起している巨大な断層を発見したという。連動型地震での津波発生モデルの再構築が必要という。

週刊現代(2012.12.4)でも指摘されているように日本列島は各海溝にそって「地震の巣」と化し、それによる歪も限界に近づいていることは理解できる。いつ巨大地震が発生しても不思議ではないのだ。

メデイアが報じた情報、以前からわかっていた情報を「M8,M9の巨大地震が発生すると予測される震源域」で図にしてみた。海溝付近で巨大な地震の震源域があることがわかるが、このほかに内陸部での巨大地震も侮ってはいけない。 28日7時39、43分、8時7分と続けて山梨県東部、富士五湖を震源とするM5.5の地震が発生している。

私が記事を書き始めた27日には、13時19分ごろ緊急地震速報がテレビで流れ、テレビや胡蝶蘭の枝が揺れたが、その以後大きな揺れはなく収まった。震源は千葉県東方沖で、深さ10㎞、M5.1で水戸市など震度3を観測した。この地域は、空白域となって警戒されている場所だ。

3.11以降、常識を覆した見直しが
進められている。東海・東・南海・南海
地震での想定域見直しもその一つか
日テレ ニュースゼロ 2011.12.27
富士山噴火の首都圏への影響
降灰による被害は甚大で富士山噴火
による被害推定額約3兆円ともいわれ
ている。
富士山噴火と崩壊の危険 2011.12.
15 テレビ朝日 スクランブルより
いつ起きても不思議ではない巨大地震、出かける時はいつも気になり、歩いて帰れる場所まで来るとホッとするこの頃だ。いつか日比谷公園から蒲田まで歩いて帰る経験もしてみようと思っている。

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