2009年6月22日月曜日

麻生さんって言われているほど駄目な総理か


「解散・総選挙は何時だ」「麻生降ろし」などむなしい政局が流れる中で、「麻生さんが何をやろうとしているのか」が見えてこない。
 これが混乱と、重要な時期にもかかわらず腰を下ろしての政治が、今ひとつ見えても来ない。
 敵失で一時、人気が戻ってきた(上がったのではない)かに見えたが、リーダーシップの欠如、指導力の無さなど本人の資質が、人気の無さに影響していると見られている。
 福田さんは、自分で解散・総選挙するには、人気が無いと言うことで、選挙の顔となる人に次ぎを託そうと政権を放り出す結果になったが、今考えると福田さんの時に選挙に打って出た方が、まだ良かったのではと勘ぐられても仕方がない状態だ。
 私も以前そう考えていたが、今までの総理と比べて、言われているほど麻生さんはダメなのか。
 資質に問題がある一つに「政策がブレる」がある。
 しかし、他人の言うことを聞くからブレることにもなるのだ。国民の支持を上げたい、何か良い政策はないかとの焦る結果が、ついつい詰めもしないで口から出て、周りの反対に遭い直ぐ引っ込める結果になる。厚生労働省の2分割論が良い例だ。
 麻生さんに良い取り巻き、相談相手がいないことでもあるのではと思える。
 一方、今だかって人気があり、次の総理にしたい人でもトップに名をあげる事もある小泉さんは、変人と言われたブレない政治家だった。しかしその手法は、抵抗勢力、刺客、メデイアを存分に活用したカリスマ政治家で、他人の言うことを余り聞かなかった。当時国民には絶大な人気があったが、彼が進めた構造改革路線は今、否定されつつある。
 強引に進めたかに見える郵政民営化も、西川社長続投問題は小泉さんをはじめとする推進派も絡んで、麻生政権の支持率を下落させる結果になった。
 当時、民営化に反対する議員も、民営化には賛成であるが、今の内容では反対であると言ったほど、その中身の議論が不十分だったのだ。
 
 強力な指導力を発揮するのも良いが、民主的議論を制限するやり方には賛成できない。反対意見もしっかり聞き、「国民のため」になる政策を推進して欲しいモノである。
 小泉政権に続く安倍、福田そして麻生政権では国民に信を問わない政権が、自民党のお家の事情で続いていることに批判がある。おまけに世襲議員のひ弱さが政権放り出しに繋がっているとの見方もある。
 
 しかし、安倍政権では、小泉改革の推進、憲法改正、国民投票法などいままでの政権では出来なかった道も開いた。
 さらに、福田政権では民主党との大連立構想を打診したし、「ねじれ国会」での国会運営の難しさをあからさまにした。「民主党の誰に話を通せば進むのか」、涙が出るほど苦労していると福田さんは党首討論で訴えた。
 その背景には、民主党小沢代表の強権的党運営があり、民主党の政権担当能力の不足を国民に示したことになる。
 行き詰まった福田さんは、国民に信を問うべき「選挙の顔」を次ぎの総裁に託して政権を放り出す結果になった。自分の能力を十分分かっている総理としては珍しい人材であった。
 そして、自民党総裁選における秋葉原での若者に圧倒的人気があると見誤り、麻生さんが選出され、総理の座に就いたが、解散・総選挙を考えている間に、世界的な金融危機が発生し、「政局より景気対策」が優先されたのは、当然の結果だ。
 景気対策で繰り出す、本予算、補正予算そして関連法案の議会通過に全力を尽くす結果になった。何回も補正予算を組めば、先ず予算ありきで、最後の方はドウでもよい政策も上がってくる事になった。その中には景気対策の効果が疑われる政策もあり、麻生さんの指導力が疑われたが、誰が総理であれ財務官僚主導の政治の続きだ。
 今までどの総理も経験したことのない社会不安、金融危機にあって比較的良くやっていると評価出来る面もある。
 
 任期満了まで、どう騒いでも2ヶ月ほどしかない。ここまで来たら任期一杯勤めたらどうか。
 その間、国会で議論しながら、国民に訴える価値のあるマニフェストを各党が作成し提示すべきだ。自民党は民主党の政策に対して「その財源は?」が潰しの常套句になっているが、民主党だって岡田さんは「財源なくして政策なし」と主張している。政権を一度執ってみなければ、財源など把握出来ない面もある。
  自民党は、麻生さんで選挙を戦い負ければ潔く下野して、新生自民党に衣替えすべきだ。
写真:都議選を応援する麻生総理 2009.6.22 スーパーモーニングより

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