ギリシャの総選挙で急進左派連合が勝利し政権を取ったが、反緊縮でデフォルトか、EU離脱か、それとも緊縮財政見直しで欧州経済危機が再燃するのか。EUから支援の代わりに要求された緊縮財政は、経済停滞、失業率上昇でギリシャ国内の経済は疲弊、飽き飽きしていた国民は総選挙で野党の「反緊縮」へ大衆迎合した。
新聞報道によると、ギリシャの国内経済の実体は個人消費の激減、中小企業の倒産、融資は受けられず、デフレで借金は実質増の状態だという。
同じような状況にある南欧諸国の左派はギリシャに共鳴した。
スペイン左派新党・ポデモスは「変革の風が吹き始めた」と言い、イタリアの地域政党・北部同盟は「次は私たちの番」、イギリス独立党は「貧しくなった数百万人の助けを求める声」、フランス右翼・国民戦線は「EUに平手打ちを浴びせた」とコメントを発表したという(朝日新聞2015.1.28)。
急進左翼進歩連合と右派の独立ギリシャ人連合とで樹立したチプラス政権は緊縮政策を見直すという。財務相には、先の経済危機でデフォルトを主張した経済学者を任命した。
でも、EUからの支援がなければやっていけないのは事実だ。まず最初にやるのが借金の減免だろうがドイツが反対しているようだ。
ユーロ圏ではデフレを防止するためにECBは量的緩和に踏み込むようだし、各国に財政再建を要求している。
それともいやなら「デフォルトする」か、「EUから離脱する」かの難しい選択になる。EU崩壊は欧州経済の危機ばかりか世界経済への影響も大きく絶対に避けるべきだろう。
ギリシャ国民は安易に大衆迎合で「反緊縮」の方を選択したが、デフォルトしたり、EUから離脱しても自国経済の再建は難しい。ECを頼らざるを得ない状況は続くのだ。
欧州経済のゴタゴタは危機を呼び、株価、為替は目まぐるしく変動するだろうが新政権も財政政策の見直しで難問先送り、 EC支援続行と言うことになるのだろうか。
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