2010年11月9日火曜日

厳戒態勢のAPEC会場を行く











APEC閣僚会議、首脳会議を控えて警備体制が強化された横浜・みなとみらい地区を8日訪れた。JR桜木町で降りると警備の警察官の姿が増えた。至る所に配備されている。

駅構内のロッカーは、すべてカギが抜かれて封鎖されている。ゴミ箱もかたずけられている。いつもの警備状況だ。

大きなカメラを持っていると職質にかかるので、今日はソニーのブロギーにした。あちこちの柱にAPEC2010とあわせてクリスマスの幕やポスターが張られている。

ショッピング街を歩くが、平日でも訪れる人は少ないようだ。店内にはお客がいない。控えているようだ。

警察官と警備員の数が増えてきた。これより先は「認証カード」が必要だという。女性スタッフが通行人をチェックしている。ここにも大きなクリスマスツリーが飾られている。この建物の外は警官の警備が厳しい。

車の検問も至る所で実施されている。この付近の人は、カードを持参しているが、それでも免許証の提示、トランクの中のチェックをかかさない。通過する車輌のナンバーもチェックされている。

場所によっては車の下を自動的にチェックするカメラが路上に設置され、低速で車が通過している。今までは一台一台、ミラーでチェックしていたことを考えると格段の進歩だ。

付近の人の生活、企業の活動にも影響が出ているようだ。病院前のバス乗り場は閉鎖され、バスは迂回路を通っている。バスの運転席などに迂回と表示されている。

警備ゾーン毎に各県警が分担しているようだ。北海道警察から長崎県警まで全国から動員されている。若い女性が「あら 高知県警」と笑っていたが、「竜馬が行く」で親近感を持ったのか。

場所によっては「今日は」と声をかけられる。挨拶とも受け止められるが、返事で悪者かどうか確認しているのかも知れない。「ご苦労様です」と言い返した。

海からの警備も厳しい。海上保安庁のゴムボートが通じる水路口で背馳されているし、高性能の模型ボートも活躍している。何処で操縦しているのか分からない。

山下公園に向かうと、車の検問も多くなってきた。昼時だったので、普段は女性が弁当を食べる姿があちこちで見られるが、今日は少ない。やはり外出を避けているのか。

横浜港は開港151年、ホテル・ニューグランドの玄関のアーケードに表示されている。このホテルは歴史的にも由緒あるホテルで、新館建設も本館として保存し、今も結婚式などで使われている。

移民船として活躍した氷川丸も生誕80年という。APEC会場近くに係留されている「日本丸」のマストに「傘寿」と書いた幕が張られていた。80歳のお祝いのことだが、氷川丸のことを言っていたのか。

遊覧船乗り場も桟橋まで警官で警備されている。男性を車椅子に乗せた年輩の夫婦が通ると、若い警察官が「今日は」と笑顔で挨拶したら、老夫婦も笑顔で会釈していた。女性が「アラ、カモメが沢山日向ぼっこしていますよ」と言うので振り向いたら、氷川丸を係留するチェーンにカモメが行儀良く2列に並んでとまっていた。

大正12年9月1日正午前、東京帝国大学地質学教室の地震計が大きく揺れM7.9の関東大震災が発生したとき、この惨事を世界に第一信したのがここ横浜港沖に停泊中のコレヤ丸だったと言われている。

「横浜地震後火災岸壁に近づく」、その後「正午横浜大地震、大火災死者多し」と打たれたという。

さて、横浜で開催のAPECでは、「自由で開かれた貿易、投資の達成」に向けて、どんなプレゼントをアジア太平洋自由貿易経済圏にもたらすのだろうか。

国会では、「平成の開国」と言われるTPPで大もめであるが、対中、対露首脳会談の行方だけに注目したくない。
写真上段左:会場に近い建物では「これより先、認証カード」必要という
写真上段右:今年4月が生誕80年になる氷川丸
写真中段:館内に飾られたクリスマスツリー 
写真下段:ゾウの鼻より会場 みなとみらいを遠望

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