2010年11月9日火曜日

尖閣ビデオ:機密資料か、ただの記録映像か


国民の80%は「公開」すべきとしている尖閣ビデオは政府の言う機密資料なのか。「国民の知る権利」とは裏腹に、ついに海上保安庁は被疑者不詳のまま国家公務員法(守秘義務)違反で刑事告発した。

対中外交を考えると、隣国が嫌がるjことは出来るだけ避け、友好関係を保とうとすれば、日本には有利であっても、中国に不利な資料は隠したいと思う。そう思えば機密資料である。

一方、中国漁船船長を起訴して公判に臨むのであれば機密資料にも為るが、処分保留のまま釈放し二度と起訴の機会がなくなったのであれば、このビデオの映像はただの記録映像である。

更に新聞報道によれば、石垣海保では、当初説明用内部資料として編集、多数の人がアクセス出来る状態に会ったのであれば、機密資料とは考えにくい。

一体、政府のいう機密資料なのか、「国民の知る権利」から考えても機密資料として非公開が国益に叶っているのか。


写真:ネット流出の映像を検証する読売新聞 2010.11.6

尾身出すのは、1971年の沖縄返還協定おいて、毎日新聞の西山記者が国家公務員法違反に問われた外務省機密漏洩事件だ。この事件で裁判所が「国家機密」をどう判断したかを調べてみたが、この裁判では機密保持には直接言及せず、20年の除斥期間及び機密文書を入手したその行為が判断され、機密文書については避けた判断を下している。

そこで「公務員法」(法律学全集 鵜飼 有斐閣 昭和38年)を開いてみた。

法第100条で「職務上知ることの出来た秘密を漏らしてはならない義務を負っている」としながら、「職務上の秘密」とは特に規定されていないが上司が秘密とする事項や「秘」の印のあるモノと解説している。

しかし、絶対的なモノであっては為らず、公表の要求があった場合は、「国の重大な利益を害する場合」を除き公表、公開しなければならないというのが法の精神である。

そこでこの尖閣ビデオはどういう管理をされていたのか。

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