2011年1月17日月曜日

与謝野氏経財相で入閣:菅総理は何故、無理筋を通すのか


どう見ても無理筋としか思えない与謝野さんの経済財政相での入閣だ。菅総理は、財政再建に政治生命をかけると言った。日本を財政危機から救うきっかけを作った総理として政治史に名を残したいのか。それにしても何故与謝野さんという訳ありのベテラン議員を持ってきたのか。

超党派で日本の危機に立ち向かうというが、与謝野さんを入閣させたことで、超党派での取り組みと見せたいのか、自分も財務相を経験し財政再建が緊急の課題であるが、菅さんにはその道筋が描けないので、経験が豊富で財政再建については意見が合う与謝野さんに丸投げしたのか。

与謝野さんは、確かに自民党政権時代に財務相など要職をこなし、経験も豊富だ。自民党の主張する消費税10%に与謝野さんが係わったかどうかは知らないが、財政再建に消費税増税も念頭に置いている。

一方で、穿った見方もある。「ねじれ国会」対策として、自民党、公明党への橋渡しを期待されているらしい。しかし、これは無理な話だろう。自民党比例で復活当選しながら自民党を裏切り、民主党に対抗するために一緒にやろうと「立ち上がれ日本」に参画したが、これも裏切る結果になった。日本の社会ではこんな人間は通用しない。

節操のない国会議員で、東京1区の有権者のみならず、全国民がどう見ているのか。案の定、メデイアの世論調査では、半数が「評価しない」という。

悪いことに、野党ばかりでなく、政権与党内でも異論が強い。

国会審議は、与謝野さんの政治姿勢、唐突な消費税増税への危惧、統一地方選への影響を考えると相当混乱するだろう。参議院では、仙石さん、馬淵さんに次いで与謝野さんが問責決議されるかも知れない。

菅総理に無理筋を押し通す力はないだろうが、本当に今やらなければならないのか。財政再建は重要政治課題であることに間違いないが、自民党政権時代の橋本政権の例もある。

もう失政など御免だが、財政再建こそ超党派で責任を持つべきだ。
写真:与謝野経財政相を報じる読売新聞2011.1.14

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