週刊現代 2013.12.14 |
東電・福島第一原発の「外部電源喪失」による事故の危険を2人の元所長は、その危険を予知していたのだ。3.11東日本大震災による東電・福島第一原発の外部電源喪失は、原子炉冷却を不能にし、取り返しの付かない放射能汚染を拡大させているが、その危険は予知されていたのだ。
では、何故、最高幹部が予知しながら危険回避策がとられなかったのか。そこが問題なのだ。
週刊現代(2013.12.14)の「墓碑銘2013 忘れないで夢を」の企画の中に、福島第一原発・元所長の故吉田昌郎さんのことを先輩で福島第一原発の所長も経験した東京工大特任教授の二見常夫さんが「責任を痛感していた」と述懐しているのだ。
その記事によると、吉田さんが福島第一原発所長就任前、歓送会で一緒に帰る車中で「最もあいたくない事故の一つは外部電源の喪失だな」と話しかけると、彼も深くうなずいていたと言う。その10ヶ月後に、まさかの事故が起こったというのだ。
事故当時、電源確保に右往左往する事故現場のニュースが流れる度に危機感が募る。消防車、自衛隊ヘリコプターからの散水による冷却作業を固唾を呑んで見守っていたが、これが放射能汚染水を大量に出すことなど当時は誰も指摘していなかった。今は汚染水処理で二進も三進も行かなくなるのは時間の問題とも言われている。
でも、何故2人の最高幹部が危険を予知していながら「外部電源確保」の対策がとられなかったのか。
それと合わせて、当時想定以上の高さの津波が襲うことを想定した防潮堤を検討、工事費80億円と試算されながら「そんな津波は起こらない」と否定し対策を怠った。
あくまで個人的な危機意識で、「会社としての立場ではない」と言えば仕方ないが、これほどの甚大事故にもかかわらず「誰にもお咎めなし」とはどういう訳か。
これでも「予見可能性はなかった」というのか。
これでも「予見可能性はなかった」というのか。
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