朝日新聞 2013.12.20 |
私の住んでいる東京・大田区から品川区にかけての断層を震源と想定しているが、こんなところに断層があるのか。いろいろ調べてみたが分からない。その長さ、深さは被害に直接関係するのだ。
関東平野の地下構造は複雑で、3つのプレートがいりこんでいるが、以前4つ目のプレートの存在を提唱した研究者がいた。プレートが4つあると、色々説明が付くというのだった。最近でもプレートが予想より10kmも浅いという研究も発表されている。
この都心南部直下型地震もフィッリッピン海プレート内部の浅いところで発生する地震で、被害想定は1855年の安政江戸地震を参考にしたという。
安政江戸地震と言うと、その震源は荒川河口付近ではなかったのか。だとすると東京湾北部地震ではないか。
東京湾北部地震は、首都直下地震としていつ起きても不思議ではない地震として有名であるが、この東京湾北部地震より首都への影響が大きいケースとして都心南部直下地震で被害想定されたのだろう。大田区には町工場が密集しているし、木造住宅も密集している。品川区もオフィスが林立し企業の重要施設が集まっている。超高層ビルと木造住宅の混在する光景が見受けられる。
首都圏は震度6以上の地震に、すでに90年も見舞われていないのだ。海溝型の関東大震災タイプは200~400年間隔、元禄関東地震タイプは2000~3000年間隔と言われ、その間のM7クラスの地震が発生しているので、その発生の危険が迫っているらしい。
何時も言われることだが、死者数で大きな数値を出すが、減災の方法はあるというのだ。火災防止では「感震ブレーカー」を設置し、初期消火をすれば焼死者の9割は救済できるらしいが、感震ブレーカーの設置は数%らしい。
大田区も「総合防災力プログラム」で「区民の命を守る」対策として、倒壊家屋や火災による死傷者の減らすというのだ。
我が家も家具類の転倒防止、1週間分の食料の確保、簡易トイレを手に入れているが、ライフラインの復旧状況からすると不十分なことが分かった。家具の転倒防止も震度6弱までの対策で、震度6強、震度7になると対策のしようがないのではないか。家具が転倒するのではなく、飛んでくるのだ。
「逃げまどい」はあるだろう。
わたしも小学校、保育園に言っている孫たちを迎えに行く役目だ。いままで引き取り訓練には参加しているが、実際に巨大地震が発生すると訓練通りにはいかず、てんやわんやだろう。
私の避難場所は多摩川河川敷になっている。場所は9月に確認しに行ったが、通常はグランドだ。ここに自治会ごとに集合するらしいが実際にはどうなるか。近くのほかの避難場所があるが、遠くの避難場所に行かなければならない。自治会、町会ごとに決まっているのだ。
また、勝手に集まっても駄目なのだ。必要な時は防災放送で設置を知らせるという。先の3.11では河川敷に集まった区民がいたという話を河川管理をしている作業員から聞いたことがある。
被災後の復旧を考えると群馬にある一戸建てを保有していた方がよさそうだ。あれば何とか私たちと孫たちの生活を維持することはできるだろうから。
20日の新聞は、都心南部直下地震による国想定のニュースと猪瀬知事辞任のニュースが隣り合わせになっており、どちらも重要なニュースだったので注意が散漫になりかけた。
しかし、次の都知事にはオリンピックを成功させることのできる人、オリンピックの顔となる人という希望が多かったようだが、それだけでは困る。防災は最優先課題であると同時に、国土強靭化に名を借りた公共事業の無駄遣いであってはならない。オリンピックも無駄遣いの温床ではなかったか。
しっかり監視しなければならない。
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