異常変動全国マップ 週刊ポスト 2014.12.12 |
厚木、湯河原のGPS異常は小田原地震、東海地震、首都圏直下地震に通じる予兆なのか。地震発生の時期、規模は別とすれば御嶽山の噴火など数々の地震の発生を的中させているから見過ごすわけには行かない。
測量学の村井先生が電子基準点(GPS)の異常変動で大地震の予兆マップを作成、その異常変動全国マップで、厚木で8.71cm、湯河原で7.17cmの異常値を検出し首都圏・東海警戒ゾーンで半年以内に震度5以上の地震が起きる可能性を指摘している(週刊ポスト 2014.12.12)。
3.11東北地方太平洋沖地震以来、地下の歪みも変わり東京、南関東地方での地震の発生確率が高くなっている。
厚木、湯河原周辺の断層を調べると神綱・国府津―松田断層帯(M7.5)、北伊豆断層帯、伊勢原断層があり、神綱・国府津―松田断層帯の発生確率は30年で3.6%、50年で6%、100年で12%と言われM8.0ともいわれている(朝日新聞2001.5.16)。
そして小田原と言えば、小田原城が何回も大きな被害を被った小田原地震(神奈川県西部地震)が発生している。
1633年寛永小田原地震(M7.0)、1648年慶安小田原地震(M7.0)、1782年天明小田原地震、1853年嘉永小田原地震(M6.7)そして2007年の神奈川県西部地震(震度5強)で400年間に5回の大震災で小田原城、小田原の町が甚大な被害に遭った地震もある。
そして関東大震災の広い震源域でも含まれ、1703年元禄大地震、1923年には大正関東大震災が発生、小田原付近は震源の一つだ。
M8クラスの最大級の地震の震源域と 首都直下地震の発生エリア 読売新聞 2014.5.4 |
更に今、M7級の首都直下地震の発生が危惧されている。相模トラフ沿いで想定されているM8.6の最大クラスの地震の震源域とともにM7.0クラスの首都直下地震の発生エリアにも含まれている(読売新聞2014.5.4)。
地震調査委員会はM8級の地震の発生確率と首都直下地震の発生確率を10年以内でそれぞれ1%、30%程度、30年以内で5%、70%程度、50年以内で10%、80%程度と予測、相模トラフ沿いで発生するM8クラスの最大級の地震の前に、何時発生しても不思議ではない首都直下地震が忍び寄ってきているのだ。
いずれにせよ小田原、厚木、湯河原付近の異常はこれらの地震の予兆になる可能性があるのだ。
また、95年に設立された政府の地震調査委員会が98の活断層を選び出し危険度評価をしていたが、その長期評価部会長が「危険度が一番高いのは糸魚川―静岡構造線断層帯だ」と言った(朝日新聞2001.5.16)。
その糸魚川―静岡構造線断層帯の一部である神城断層帯の一部が動き先日、長野県西部地震が発生した。この地震で巨大な構造線断層帯がどう動くか、他の断層にどう影響するか注目されている。
村井先生が警告する首都圏、東海警戒ゾーンは警戒地域で、首都圏への影響は非常に大きいのだ(週刊ポスト 2014.12.12)。
関東大震災の震源と震源域 読売新聞 2013.9.1 |
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