2014年12月9日火曜日

今年のワースト謝罪会見:トップは小渕さんの「私自身、分からないことが多すぎる」ではないのか

今年のワースト謝罪会見は小渕優子さんの「私自身、分からないことが多すぎる」ではなかったのか。12月7日のフジテレビのMr.サンデー「2014ワースト騒動、謝罪会見ランキング」を見ていて感じた。トップは小保方さんの「STAP細胞はあります」、2位が野々村元兵庫県議会議員の号泣会見、3位が佐村河内守さんがランキングされた。

何故か小渕さんが入っていなかったが、選挙期間中で小渕さんが立候補しているので不利になってはまずいという配慮があったのだろう。それとも小渕さんの「知らぬ、存ぜぬ」会見は別に問題のない記者会見だったのか。

そうでなければ選挙が終わってから小渕さんの記者会見も含めての放映でよかったと思うのだが。

小渕さんは自分の後援会などの政治資金収支報告での多くの疑惑に対して「第三者委員会で検証し公表する」と言ったきり何もせず、経済産業相を辞任しただけで解散・総選挙になり、何を思ったのか自民党公認で立候補してしまった。

群馬5区という田舎選挙区で小渕ブランドの影響の多い地方だ。対抗馬は社民党、共産党では当選確実で、開票早々に「当確」も予想されている。

しかし、この「私自身、分からないことが多すぎる」発言は本当にそうなのか。こういった政治資金規正法疑惑では、議員本人は「私は知らなかった」で責任を回避するのが常套手段だ。

恐らく顧問弁護士などから指示されているはずで、「女性だから、若いからクリーン」なんてイメージを信じている者は選挙区以外いないはずだ。もし本当にクリーンさがあるのなら今回の政治資金疑惑をクリアーしてからその後を考えるべきではなかったのか。

国会議員たる者、議員生命にもかかわる政治資金規正法、公職選挙法違反容疑はあってはならないことだ。

番組は危機管理のプロが監修したと言うがはなはだ疑問だ。

今回はトップになった小保方さんの「STAP細胞はあります」だが、この記者会見は専任した弁護士が質問を差配しており、同じ記者が続けて突っ込んだ質問をすることは出来なかったようだ。番組で質問した記者が「一番の問題はSTAP細胞があるかどうか」なので、質問したが、「STAP細胞はあります」と言われれば次の質問が出にくかったと述懐していた。

しかし、本人に「STAP細胞があるかないか」と聞かれれば「ある」と言うはずだ。兎に角、この小保方さんの記者会見は弁護士が司会したり、別室には担当医が待機していると演出してみたり、研究者とは思えない異常な記者会見だった。そういう意味ではランクもうなずける。

2位にランクされた元兵庫県議会議員の野々村さんの政治活動費不正事件は、号泣会見で異常さを見せつけた。メデイアも毎日次々に違法な使用を報じた。

しかし、野々村さんの記者会見での発言に「誰に任してもうまく行かないから自ら立候補し県会議員になった。いろんな改革をやろうと思っていたが政治活動費の疑惑など微々たるものだ」という内容の発言を号泣しながら言っていた。

その考え方は立派と思ったが、政治活動費は税金から賄われている。不正使用は許されないことだ。

以前にも政治活動費の使用が問題になったことがあったが、一向に改善されていないようだ。当然の権利として要求する議員の意識に抵抗を感じる。

Mr.サンデーは4位以降に、マクドナルドの使用期限切れ鶏肉使用、ベネッセの個人情報流出事件、朝日新聞の「吉田調書」記事など取り消し事件、都議会セクハラ野次騒動、すき家従業員過重労働騒動などがランクされている。

企業の不祥事事件での記者会見はなかなかうまく行かないようだ。お客さんでなく企業を守ろうとする姿勢が強いから相反する対応になってくるのだ。

今、欠陥エアーバッグでタカタが厳しい追及にあっている。「タカタはリコールしない」「決定する責任社は誰か」など米国で批判が出ている。初期対応の拙さが尾を引いているのではないか。


今まで、騒動、謝罪会見でうまく行った例の記憶がないが、難しいのだろう。

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