全国地震動予測地図 日本国内で強い揺れに見舞われる可能性 地震調査研究推進本部 |
「今日は無事だったが、明日は」と普段忘れているが地震情報が流れる度に思いを新たにする最近だが、震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が東京は46%など「全国地震動予測地図」の2014年版を19日、政府の地震調査委員会が公表した。
南海トラフ、相模トラフの巨大地震、首都直下地震は何時起きても不思議ではないと言われる発生確率だが、今回は「日本周辺で発生した地震によってその場所が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」の発表だ。
昨年版に比べて確率が上昇したのは、さいたま51%(昨年度より21%上昇)、東京46%(同 20)で、千葉73%、横浜78%を加えると首都直下地震で被害が予想される都市が軒並み高くなっている。
関東平野の地下は3つのプレートが入り組んで複雑な構造をしているが、以前学会で4つ目のプレートの存在を指摘する発表があり、4つ目のプレートの存在で説明が付きやすいというものだった。そして最近、プレートの深さが以前言われていたより10km浅いということが分かった。
地震の揺れにとっては不利な条件ばかりだ。
又、M8クラスの巨大地震の発生が予測されている南海トラフでは静岡66%、名古屋43%、津62%、和歌山60%、徳島69%、大分54%、宮崎44%でこちらは昨年度と大きな違いはない。特に変更すべき理由はなかったのだろう。
この確率はなかなか理解が難しい。よく降雨率と比較されるが「今後30年」が付くと「当分大丈夫?」と思うが、そうはいかないのだ。
地震発生確率では、予測されていなかったM9級の東北地方太平洋沖地震が3年前に発生したし、兵庫県南部地震(阪神大震災)の発生確率は確か0.4~8%と言われていたのだ。
今回のこの「日本周辺で発生した地震によって、その場所が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」も同じことが言える。東北地方太平洋沖地震では新宿の高層ビルが揺れる状況をテレビ画面で見て驚いた。隣の高層ビルとこっつんこするのではないかと思ったほどだ。
さらには、関東地方から遠く離れた場所で発生した地震の長周期地震動で高層ビルが揺れることも経験している。
確率の数値を受け止めるうえでの参考情報 J-SHIS地震ハザードステーション |
J-SHIS地震ハザードステーションでは、「確率の数値を受け止める上での参考情報」も提供している。
確率0.1%は約30000年に一回の発生で、鈴鹿遠縁断層帯の今後30年の発生確率0~0.07、自然災害では大雨で死傷する確率0.002%だ。
確率3%は、1000年に1回、東京直下地震の一つである立川断層0.5~2%、今頻繁に京都を揺らしている花折断層帯中南部0~0.6,大雨で罹災0.5,台風で罹災0.48%だ。
確率6%は500年に1回で、三浦半島断層群主部6~11%になる。
確率26%は確率としては高い。6~26%に間に神網・国府津―松田断層0.2~16%、糸魚川-静岡構造線断層帯14%があり、交通事故で負傷24%だ。
確率が低くても安心は出来ない。日本で発生する地震による長周期地震動は皆東京を襲ってくるのだ。場合によっては首都機能に障害になる恐れもある。火山噴火による降灰の影響も無視できない。
東京は46%の高い確率で揺れるが、家がある前橋は7%だから前橋に帰れば良いという訳でもないのだ。
2014年から30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率 左:海溝型地震による揺れに見舞われる確率 右:陸域の浅い地震による揺れに見舞われる確率 地震調査研究推進本部 |
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