トランプ次期大統領の経済政策をトランプノミクスと言ってメデイアは何か目新しさを囃し立てるがレーガノミクス、アベノミクスを見ても分かるとおり一時の効果しかなく寧ろ弊害も大きい。
当時のレーガン大統領、安倍総理は経済学者の異端の学説を採用し目新しさを出そうとした。
レーガノミクスは南カリフォルニア大のラーファー教授の説くラーファー曲線で減税すれば税収が増えると言う説に立っていた。アベノミクスは浜田エール大教授の異次元の量的緩和策を採用、市場にカネを流しデフレ脱却を狙ったが効果がなく、最近浜田さんは失敗を認めた。
正統派経済学者は挙って反対、実証されていないと論破した。案の定それだけが当たった事になる。
トランプ次期大統領もレーガンさんの政策に似ているところがある。「強い米国」「偉大な米国」を取り戻すと言う。法人税を下げ減税、雇用創出、日本製品に関税をかけたがレーガン大統領は財政赤字を拡大させた。
トランプさんは経済成長率を4%、2500万人の雇用確保、法人税は15%まで下げると言う。一方公共投資はすると言うから減税、財政出動がどういう結果になるか。
TPPは撤退し2国間交渉にする反グローバリズムなのか。ラストベルト対策で「米国内に工場を残せ」と海外進出企業を相手に喧嘩している。自動車メーカーは御難続きだろう。
トランプ効果というのか、為替は安全資産の円を売る動きで円安、ドル高で114円台になったがトランプさんは国内企業を守るためにはドル高はまずい。イエレンFRB議長は利上げのタイミングを狙っているがドル高を容認できるのか。
一方、アベノミクスはどうか。リフレ派経済学者の説を採用し、市場にカネを流したがデフレからの脱出は出来ていない。日銀の総裁をすげ替えて黒田総裁は「2%、2年、2倍」と高々に政策を打ったが、目標達成は4度見直され18年度中になり日銀総裁の任期ギリギリでどうなるか。
リフレ主導の浜田さんは効果がなかったことを認め反省しているという。学者は反省すれば良いが、日銀総裁、副総裁、安倍総理は信用問題だ。
3本の矢のうち、1本は折れた。2本目の財政出動、3本目の規制緩和は的を外れていると批判されている。
安倍総理は伊勢志摩サミットで「世界経済の危機」を訴えたが、誰も同調する者はいなかった。「今はそういう状況にない」というのが他の首脳の考えだった。
余裕のある国は更なる財政出動する事になったが、経済成長は覚束なく赤字が増える政策に積極的に取り組む国があるのか。我が国は財政出動と財政健全化の相反する政策を訴えている。税収が減少する中で赤字は増える一方だ。
TPPもトランプさんは撤退を主張しているのに安倍総理は国会で「一直線に進む」と手を掲げて主張した。まだトランプさんを説得できるとみているのだ。先の安倍―トランプ会談で裏約束でも出来ているのか。
アベノミクスも風前の灯火、メデイアの話題から遠ざかっている。
実証のない経済政策を唱えても成果は得られないのだ。
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