2年以内に2%物価目標を達成しなければ成らないが、それでも日銀総裁になりたいのか。安倍総理の掲げるデフレ脱却に向けての成否がかかる2%物価目標設定に次いで、日銀の新総裁、2人の副総裁選びが焦点になってきた。安倍総理は国会予算委員会で「強力に金融緩和を進められる人」といい、アメリカから帰ってきて2月下旬に人選を国会に提出するらしい。
メデイアは、武藤、2人の岩田、黒田、伊藤さん達の名前を挙げ、野党の同意がとれるか、各党の総裁人選条件が飛び交う。ここでも主導権を得ようとしているのか、それとも脱官僚を徹底しようとしているのか。
候補者の中には、円高を主張したとか、ゼロ金利政策解除で政府と考えが違ったとか、過去の言動で適否を論じられている人もいる。なんだかんだと下馬評の飛び交う日銀新総裁選びだ。
そんな中で、「それでも日銀総裁になりたいのか」。
国会同意人事だから候補者の「意見陳述(?)」があるのだろう。5年前に武藤さんがペーパーを読み上げていた場面がテレビで放映していたことを思い出す。結果は同意を得られず、副総裁に決まっていた白川さんが昇格することになった。
ここから財務省の苦悩が始まる。財務省にとっては日銀総裁に椅子は、最高の天下り先なのだ。何かと財務省を目の敵にする者にとっては拒否なのだ。
今回も財務省が暗躍したようだが、みんなの党の反対は強い。安倍政権が、スムーズな人選にしたいのであれば財務省OBは避けることになる。
候補者は、2年で2%物価目標達成に責任を持つことになるが、本当に可能と考えているのか。ただなりたいがために無理を承知で応じることにしているのか。
2%物価目標達成への道筋をかんがえているのか。
好ましくないインフレの危険をどうやってコントロールしようとしているのか。
2%物価目標達成は、日銀の金融政策だけでは難しい。政府の強力な規制緩和、成長戦略が必要になる。それと相まって目標達成を目指すのだといえる人材がほしい(今の白川総裁と被るが)。
「自信を持って予測するエコノミストは信用できないが、自信のなさそうなエコノミストの予測は信頼できる」とは、「専門家の予測はサルにも劣る」という本の趣旨だ。
控えめだが、物価の安定、雇用の確保、そして日銀の独立性を維持できる人材に次期総裁を託せないか。
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