民主党が再び野党になって初めての予算委員会で、前原元経済財政担当相がトップバッターとして質問に立った。アベノミクスの1本の矢である「大胆な金融緩和」で2%物価目標の根拠について質問の矢を放ったが、前原議員曰く「深い認識があったとは言えない」ことが明るみになった。
前原議員は日銀に対して「2%以下のプラス、当面1%を目途」と言い、2~3%に反発していたが、何故、2%を受け入れたのか。日銀法改正を回避する為だったのか」と問い、安倍総理には「選挙期間中は2~3%を主張していたが、何故、2%にしたのか。深い認識があってのことか」と問いかけた。
安倍総理は、デフレ脱却にはマインドの変換が必要で、クルーグマンは2~3%、数人のエコノミストは3~4%を提唱していたが、インパクトを与えるためにも高めの数字を示し、可能性のある数字として2%を設定した。日銀もコミットしてフォローアップする仕組みも出来たと答弁した。2%目標達成は日銀の責任であるとも付け加えた。
日銀・白川総裁は、バブル期の19890年代始めで1.3%、1985年~2011年まで平均で0.56%で、2%は難しいのではないか。物価上昇率を高くし成長力を強化することと相まって、その方向に向かうことが重要なのではないかと言う趣旨の答弁し、日銀法改正を回避する為ではないと言う。
前原議員は、総理のリーダーシップ、政治の圧力(日銀法改正、人事など)で現段階では円安、株高に動いているが、日銀の独立性を侵害すれば円の信認にも影響が出てくると警告した。
デフレ脱却で鳴り物入りで訴えた2%物価目標も特に深い認識があってのことではなく、その達成も日銀に丸投げとはどういうことか。
前原議員も、「金融政策だけでは無理だと言う日銀の方が正しい」と言っていたが、日銀の2%への変節も苦し紛れの説明に聞こえる。
今の円安、株高も安倍総理の口先政策の影響もあるが、海外特にアメリカ経済、欧州経済に左右される要因も大きい。今後は実体経済がどうなるかだが、市場は冷静な判断をすべきではないか。
過剰な反応で好ましくないインフレだけは避けなければならない。
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