2013年2月4日月曜日

2%物価目標達成:安倍総理には責任がないのか


2%物価目標達成に安倍総理は責任がないのか。偏に日銀の責任であると安倍総理は言い、そのブレーンである内閣官房参与も同じ考えだ(毎日新聞2013.2.2)。確かに金融政策は日銀の仕事であり異論はないが、日銀の当初の「1%目途」を「2%目標」に日銀法改正を盾に強引に認めさせたのは安倍総理である。

それにもかかわらず、「2%目標」に政府に責任はないような考えは国民の理解を得られるか。

安倍総理は、強い経済を取り戻す為に3本の矢を放ている。その一本目の矢が「大胆な金融緩和」になっているが、この課題は日銀が責任をはたすのだから「筋道」も示せという。
2本目の矢「財政政策」、三本目の矢「民を喚起する成長戦略」は政府の仕事というのだろう。

「金融緩和、金融緩和」と言うが、「具体的にどうしろ」とは、日銀の独立性を害するので言わないのか。それとも言える知恵を持ち合わせていないのか。

日銀の主張に反して、日銀をよく思っていないエコノミストは通貨流通量が先進国中央銀行に比較して少ないと言う。リーマンショック直後、先進国は2~3倍に増やしているが、日銀は1.2倍だという。

リーマンショック時、円の流通量は90兆円とすると、2倍とすると180兆円、今120兆円アルので、後60兆円増やせば良いのか。日銀は兆しが見える時点まで緩和を続けるというが、総額は分からない。

先の経済財政諮問会議でも物価は需給ギャップを反映して徐々に上がってくるので半年、1年で上がるわけではない。

でも、「早い時期の実現」を、内閣府参与は「2年」と見ているようだ。「2年で2%物価目標を達成させろ」と言うのだ。

メデイアのインタビューに、次期日銀総裁の候補に挙がっている人が出ていたが、実現時期を2年と見ているようだ。

現状では日銀も不可能と見ている2%目標達成を2年でやる覚悟の出来ている日銀総裁候補が出てくるのか。日銀総裁になりたいが為に「やります」と言って日銀総裁になり、「やはり出来ませんでした」で終わる人材を選ぶのか。国会で候補者の意見陳述があるだろう。どう言うか注目したい。

やはり、2%物価目標には「デフレマインドの払拭」が一番の課題ではないか。

国民、企業、家計が実感を持てる経済にすることが重要で、これは政治の責任だ。円安が進み、株価も上がり、物価も上がるが給料は上がらない。これではアベノミクスも逆効果と言うことになる。

安倍総理が「やる気」、「強い政権」を市場や国民に植え付けるのも今までで、これからは実体経済へ良い結果が出てくる必要がある。

2%物価目標、金融政策は日銀任せでは、国民を裏切る結果にならないか。

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