地震の震源域に近い震度からの水の供給は地殻変動 に影響を与えている可能性がある 海洋研究開発機構プレスリリース 「南海トラフ熊野海盆泥火山で巨大地震の震源域に由来 する水の成分発見}より |
南海トラフ巨大地震のような海溝型地震には水が発生メカニズムに関与しているのか。プレート境界が滑って起きる巨大地震には岩石から出た水が大きく関与しているのではないかとか、地球にある水はマントルから出て来た水だという報文を見かけていたが、時事通信web版(2015.2.14)で「南海トラフ震源域から上昇=海底泥火山を掘削分析―海洋機構など」が目についた。
その内容は、泥火山の分析から大地震の震源域となる南海トラフのプレート境界付近から上昇してきた水分が含まれていることを海洋開発研究機構と琉球大の研究者らが見つけ発表したというのだ。
南海トラフ巨大地震は今、最高に注目されている地震で南海トラフ近辺や周辺の内陸型地震も多発している。発生時期には諸説あるが何か予知できるきっかけでも出来たのかと思い、海洋開発研究機構のHPからプレスリリースを開いてみた。
「南海トラフ熊野海盆火山で巨大地震の震源域に由来する水の成分を発見」という報文がある。
それによると、熊野海盆の海底泥火山から取った堆積物サンプルに含まれる水は海底下5km(60~150℃付近)の粘土鉱物の脱水に由来するとみられていたが、それ以外に南海トラフ巨大地震の震源域に当たる海底下15km(210~310℃付近)の鉱物の脱水に由来する水が含まれていたという。
海溝型巨大地震での断層の滑りやすさなどに沈み込むプレートから排出される深部由来の水が大きく関わっていると言う説もあり、この水の挙動が海溝型で起きる巨大地震の発生メカニズムに大きな役割を果たしているのではないかとみられているのだ。
NHKスペシャル「巨大災害 巨大 地震発見された引き金 2014.9.20 |
同じような研究はNHKスペシャル(2014.9.20)「巨大地震 発見された引き金」でも紹介されていた。
鹿島海山(3.11東日本大震災の震源域の日本海溝を挟んで外側)で日本列島の下にあるマントルからヘリウム3を含む流体を見つけたが恐らく水だろうと言うのだ。この巨大地震で数万トンの水が海溝域に放出されたとみられている。
「泥火山」は、地下の深いところで形成された水を含む泥質堆積物(粘土層)が表層へ噴出し円錐形の高まりになっており、紀伊半島南東沖(熊野灘)や種子島沖の南海トラフ沖沿いに多数見られらしい。
プレート境界における地殻変動をこの深部由来の水を解析すれば分かるのであれば、海溝型巨大地震の予測にも役立つのではないかと思うがプレート境界の巨大な突起物で固着している面を滑りやすくするにはどの程度の水が必要なのか。
水の重要性は分かるが予測には使いにくいか。
三連動が心配される南海トラフ巨大地震 日テレウオーク 2011.1.15 |
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