2017年8月24日木曜日

今日の新聞を読んで(99):仙谷元官房長官曰く「解党的出直し やってみたら」と

民主党政権時、官房長官をやった仙谷さんが、「民進党にエネルギーがあるなら解党的出直しをやってみたら」と朝日新聞(2017.8.24)で提言した。自らの社会党離党の経験も言っている。

当時の社会党は解党的出直しが必要と言われていたが、仙谷さんも「存在自体が有害無益な党」とみて離党したのだそうだ。

仙谷さんと言えば、菅政権の時官房長官をやり、国会審議で予算委員長が「仙谷総理大臣」と呼びかけた程権勢を振るった。自衛隊のことを「暴力装置」と時代錯誤の発言をして顰蹙を買ったこともあるリベラル派(?)議員だったか。

その離党にしても民主党という受け皿があってのことで、受け皿がなければ泥船から身を投げた自殺行為だ。

今の民進党も保守、リベラルに別れ統一の取れない政党になり、身の置き場もなくなった議員の離党が相次いでいる。

解党せずに出直すとすれば仙谷さんは党のガバナンスが必要と言う。それにはネットワークを作り有識者とつながらなければならないというのだ。そういった人たちの知恵や技を盗む発想が必要と言う。

民主党の時は著名な大学教授などがメデイアで民主党政権を擁護する発言が目立ったが、今の民進党で擁護してくれるが学識者がいるのか。最大支持団体の連合だって民進党の民共共闘に反対している。

仙谷さんは民主党政権時の政策は実践的、実務的で安倍総理が今やっていることとほとんど同じだと述懐する。確かにそれは言えることだ。政策の名称は違っても中身は同じなのだ。

菅、野田政権の時、口を開ければ「何時、解散か」と問われていた。菅総理は、解散がいやで、次次に新しい政策を打ち出し、実現したところで解散すると先延ばし戦術に出た。

野田総理は、なかなか進まない政治を「前に進める」と果敢に挑戦していたことは思い出す。

最後の野田総理と自民党安倍総裁との党首討論でも安倍総裁が「何時、解散か」と問うたのに対して「賛成してくれれば明後日解散します」と改革案を提示して安倍総裁に迫った。

安倍総裁は腰を抜かさんばかりに驚いたが、改革案に賛成し解散総選挙になり、自民党は圧倒的多数で政権に返り咲いたが、その時の約束は守っていない。

消費税増税は菅政権、野田政権でも重要政策だった。その背景には両者ともに財務大臣を経験に財務省の意向を十分に理解していたが、安倍総理は財務大臣の経験が無かった事が、消費税増税の先送りになっているのではないか。

財務省より経済産業省寄りの政策運営だ。

又、自民党の圧倒的多数の議席確保にも小選挙区制度のマジックで決して自民党が盤席石ではないという。

確かにそれは言える。自民党、野党の獲得票数を見ても五分五分で、自民党が圧倒的多数の議席を占めること自体が異常なのだ。公明党との関係も問題視する。公明党との協調がなかったら勝てない構造なのだ。

最後に野党共闘をどう見ているかだ。

仙谷さんは、野党連合政権ではダメという。民進党を軸とした政権であって共産党との連合政権はダメらしい。

なかなか「解党的出直し」は難しい。民進党を解散しガラガラポンでこの指止まれという政策グループが出来るのか。保守vsリベラルではなく、リベラル系保守が望まれているのか。

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