2022年9月4日日曜日

続くザポリージャ原発攻撃:事故が起きてもロシアは「被害なし」とみているのか、

 

朝日新聞2022.9.2

ウクライナの欧州最大のザポリージャ原発にロシアの攻撃(ロシアは例によってウクライナと主張)が続く、万一原発に事故が起きたときの被害に大きさが心配されているが、ウクライナとロシアがそれぞれ別個に汚染拡散予測図を公表し、どちらも相手国側に被害が出ると主張している。 

IAEAの調査中もロシアによる攻撃が続く状況にあるが、何故、ロシアは控えないのか。原発を制圧し、それを盾に攻撃を続けることに世界は批判する。 

やってはいけないことを何故、プーチンはやるのか。最近国内で停戦要求していたロシアの石油王が死亡したというが、どうも暗殺らしい。ロシアのウクライナ侵攻も予期せぬ長期化でプーチン側近の中に対立が起きているのではないかと見られている。 

以前テレビでザポリージャ原発に事故が起きた場合の放射能汚染拡散予測ヅが報道されたが、朝日新聞(2022.9.2)にも掲載された。

原発を誰が攻撃いS手いるのか。互いに相手国と批判するが、ウクライナが自分の国土内にある原発を攻撃する理由など見当たらない。ロシアが攻撃していると見るのが自然だ。

そのロシアの汚染拡散予測図はウクライナ内部へ拡散するというし、ウクライナの予測では国境を超えて近隣国、ロシア側にも汚染が広がるという。何のことはない風向によってはどちらも当たるのだ。 

福島第一原発のときは、8割が海に落ちたというが、ザポリージャ原発ではどちらになっても陸地だ。黒海だって危険なのだ。

チェルノブイリ事故のときはロシアの原発事故と見ていたが、チェルノブイリ、ザポリージャもウクライナに立地し、物理学研究所もウクライナにあることを考えるとロシアの原発はすべてウクライナ立地なのだ。知識、技術の乏しいロシアが原発を制圧している事態は危険だ。

2022年9月3日土曜日

岸田政権の「国葬」「弔問外交」は失敗か

 

月末に迫った安倍元総理の「国葬」も賛否で国論を二分するまでになり、反対する市民団体が開催差し止めの訴訟を起こしているが、申し立て却下の門前払いだ。裁判に適さない事案らしい。 

一方、安倍元総理が銃撃された事件で、旧統一教会とズブズブの関係が明るみに出、選挙応援は勿論のこと政策まで自民党に深く食い込んでいることが分かった。「やばい」と尻込みする首脳が出てきても不思議ではない。 

そうは言っても8年と言う長期政権で世界を股に駆けた外交を繰り広げた安倍外交がどの程度評価されているのか。 

岸田総理は安倍元総理の国葬を機会に各国から要人が集まり、山積する政治課題に二国間交渉する場を与え、何らかの成果を得ることを期待したとしたら岸田総理の「思い上がり」ではないか。自らも長く外務大臣として使えた成果が出るはずと思っているのか。

しかし、今の世界の政治課題で日本が主導的立場に立てるテーマがあるのか。 

さらに肝心なことは、来日する各国の要人が現役であることが重要ではないか。 

欧州の首脳はロシアのウクライナ侵攻でそれどころではない。フランスのマクロン大統領は当初出席と言っていたが最近欠席を言い出した。ドイツのメルケル前首相はどうするか。イギリスはジョンソン首相は来ないだろう。 

問題はアメリカだ。アメリカがどう出るか情報を探っているのではないか。バイデン大統領は内政で大変で欠席、ハリス副大統領が来るといっていたがどうか。早くからオバマ元大統領の名前が挙がっていたがいまだはっきりしない。 

旧統一教会はアメリカでは共和党に深く食い込んでいる。トランプ氏は安倍元総理と異常なまでの友好関係を保っていたが、オバマさんとはどうだったか。最終的には来ないのではないか。 

だとすると、欧米諸国、先進国は大使などの代理人、新興国は経済支援をあてにして首脳の出席か。

弔問外交は成功しないが、どの程度の失敗で食い止められるかだ。

追い詰められる立場が酷似:安倍政権当初の白川総裁と岸田政権の今の黒田総裁

日銀本店

 

欧米の中央銀行が国内インフレ回避のために異次元の量的緩和策を縮小し、利上げに踏み切った今、日銀だけが「好ましい物価上昇2%」まで量的緩和策を継続するという。 

米国との金利差が広がる中で日本が手を打たなければ円安は進むだけだ。岸田総理はロシアのウクライナ侵攻による農産物、エネルギーの高騰を理由に挙げているがもう他人任せでは国民の生活は守れない。 

異次元の量的緩和の出口はいつか。 

日銀の金融政策が変わるときは政権の変わるときだ。野田政権の民主党政権から安倍政権に代った当初の白川総裁と今の岸田政権の黒田総裁とは酷似の立場にないか。 

当時の日銀白川総裁は量的緩和をしていたが、緩やかな緩和で急激な量的緩和ではなかった。野田政権末期にもっと積極的な量的緩和を要請されたが、「とりあえず物価上昇1%」を目指し達成されたら次を考える問う立場だった。さらに政権は日銀法改正まで言い出した。 

しかし、政権は早い成果を求め、安倍政権になると急激な量的緩和を求め日銀の政策委員にリフレ派経済学者を送り込んだ。白川さんは任期を6ヶ月残していたが勇退した。 

今はどうか。異次元の量的緩和も限界か、遅れている出口戦略が議論される次期にきた。日銀政策委員もリフレ派委員の任期交代でリフレ派以外の経済人を岸田政権は送り込んでいる。

任期後わずかの黒田総裁に変わる人事も話題になってきた。追い詰められている安倍さんの死は黒田総裁を追い詰めている。岸田総理の日銀人事がはっきりしだすと、黒田総裁も任期を残して退陣になるか。 

白川元総裁と黒田現総裁の立場が酷似していないか。

 

止まぬ円安140円台:GDP世界3位でも経済指標は韓国、アルゼンチン、トルコ以下とは

朝日新聞 2022.9.3

 

ニュースは25年ぶりの円安140円と言う。GDPは世界第3位、自民党政権は600兆円を目指すが実態は550兆円程度、経済指標でも気がつけば韓国、アルゼンチン、トルコ以下の内容のものがある。 

20年、30年の失われた日本」と言うが、何をしていたのか。以前から外需頼みの経済成長を批判され、内需拡大に向け時の政権は前川レポート、21世紀版前川レポートを世に問うが、ことごとく失敗した。専門家に言わせれば、企業の儲けを国民に分配するシステムができていなかったことだという。 

所謂、「分配」に問題があったのだが、今回岸田総理も「分配」を指摘していたが、途中でトーンダウンし、「成長の果実を分配に」と成長優先に切り替えた。

長く円高に悩んだ日本経済もアベノミクスで円安を進め、輸出産業に恩恵となり日本経済再生に成功したかに見えたが、目指す物価上昇2%も未達(?)で海外の縮小、利上げを他所に異次元の量的緩和継続だ。 

経済指標も良くない。GDPは世界第3位だが1人あたりのGDPは世界20位、賃金上昇も長く横ばいで伸びず、韓国にも遅れを取っている。 

実質実効為替レートもこの20年間で円は46%下落し、デフォルトの危険のあるアルゼンチン、トルコを上回る下落だという。 

こんな状況下で、G7で日本はどう評価されているのか。岸田総理出身の広島で開催するというが、日本はどんな役割を果たせるのか。 

賃金の上昇もままならない。2%の上昇も物価高に追いついていない。他国は時間給1500円だが日本は1000円前後だ。驚いたことに中国が賃金の安い日本に生産拠点を移そうとしているらしい。為替から考えると工場建設もメリットがあるらしい。

25年前にも円安があった。140円から147円まで進んだという。 

この特はバブルの崩壊で証券会社や銀行が破綻した。何時も経済危機になるとその要因は金融機関の不祥事だ。金融機関は儲けのために何でもやらかし、その失敗を国民に課する。 

しかし、今回は日米の金利差だ。岸田総理はロシアのウクライナ侵攻による農産物、エネルギーの高騰を挙げて他人のせいにしているが、今回は日本が何をすべきかが問われている。 

日本が異次元の金融緩和策をとったとき、海外の中央銀行も同じ政策を取ったが、海外では想定どおりインフレになり、今度はインフレを抑えるために緩和縮小、利上げに踏み切った。 

特に米国は、9%を超えるインフレで国民生活を守るために利上げに踏み切ったが、インフレが改善できないためにさらに利上げを継続するというのだ。

金利差が広がれば円売り、ドル買いだ。日本が出来ることは金利差を縮小するために「利上げ」しかないが、利上げが日本経済にどう影響するか。恐らく景気の下押しだろうと見て、日銀は景気を支えるために異次元の金融緩和を継続するという。

しかし、黒田総裁の任期もやってくる。アベノミクスの推奨者の安倍さんもいなくなった。日銀政策委員の交代ではリフレ派以外の経済人が送り込まれている。

同じような状況は民主党政権末期の日銀・白川総裁に似ている。安倍政権はリフレ派委員を日銀に送り込んだ。それを見て、白川さんは任期を残し退陣した。

黒田さんも同じ環境におかれている。次の日銀総裁は誰か。それによって岸田政権の金融政策が分かってくる。その時経済界はどう動くか。賢い経済界だ。もう織り込み済みかもしれない。

2022年9月2日金曜日

今日の新聞を読んで(566):安倍元総理を、本当はどう評価すればいいのか

 

今回の安倍元総理銃撃事件をどう理解するのか、メデイアや政治家は「民主主義への挑戦」とあおっているが、実際には山上容疑者の家族崩壊に対する復讐を旧統一教会のトップではなく、関連が深かった安倍元首相を選挙応援と言う場所で銃撃した事件だ。 

岸田総理は、8年間と言う長期政権、外交での数々の成果などを挙げて「国葬」をいち早く宣言したが、私たちが見る限り、森友事件では「民主政治」の根幹を揺るがす事態になったし、「桜を見る会」関連では総理ともあろうものが私利私欲に走った。公正な政治などほったらかしだったのだ。

こういう安倍元総理を本当にどう評価したらいいのか。 

安倍元総理は最近まれに見る強烈な保守派、一方の岸田総理はリベラル派と見られている。 

国民は憲法改正に強い要望はない。しかし一方で中国、ロシアによる脅威は強く、日米安保を強化し、日本の安全保障に帰することは要望している。 

しかしこの事件後に明らかになって来た安倍元総理を主とする旧統一教会とのズブズブな関係に対しては強い嫌悪感を持ち、岸田総理、自民党のあいまいな対応が内閣支持率を落とすけっかになり、「旧統一教会と一切の関係を断つ」とまで言い出した。 

安倍元総理の評価に関して朝日新聞(2022.8.27)のオピニオン&フォーラムでの佐伯・京大名誉教授の「異論のススメ 「社会秩序の崩壊と凶弾」」と朝日新聞(2022.9.2)の海外からの見方「安倍元首相は戦後日本の因習を破壊した」が目についたが、両者ともに安倍元総理の功罪について論じている。 

佐伯先生の内容は理解が追い付いていかなかった点はあるが、民主社会にあっては法や政治の理論と言う「リベラッルな価値」があり、リベラルな秩序の実現にはリベラルな価値が担保されなければならないと言い、文化、習慣などと言った「目に見えない価値」を重視する「保守の精神」が重要なのだ。 

これがグローバリゼーションで急激に変化させられた結果、「リベラル的価値」もなくなりうまくいかなくなったというのだ。 

安倍元首相は保守を強く打ち出したために、「目に見えない価値」「保守の精神」を崩壊させたのだ。 

つまり、人々の信頼関係、家族や地域のつながり、多様な組織、世代間の拘留、身近なものへの配慮、死者への思い、ある種の権威に対する敬意、正義や公正の間隔、共有される道徳意識などが「目に見えない価値」なのだという。

社会の土台、精神のよりどころが重要なのだ。 

一方、「安倍元首相は戦後の日本の因習を破壊した」と安倍さんの英語版伝記を書いたトバイアス・ハリス氏は言う。 

「戦後レジュームからの脱却」と戦後設けられた制度を壊した因習打破主義者で「アメリカに抑え込まれる」ことを嫌ったが、最後は安全保障で米国との同盟強化をめざしたという。日本と言う国、文化、歴史を大切にするナショナリストより日本、日本人を守る強い国をつくる国家主義者だというのだ。 

欧米では「保守」は個人の権利を重視するが安倍氏は欧米の潮流ではなく、バ期末の思想家の系譜に当たるともいう。 

後を継いだ岸田総理は「新しい方向に引っ張って行く」か「居場所のなくなったリベラル派にとらわれている」かと言うと後者だという。 

安倍元総理の功罪を論じるときは「日本社会の土台である文化、習慣、精神」を崩壊させたことをどう判断するかだ。

2022年9月1日木曜日

小さな記事の大きな課題(78):井上義行参院議員、旧統一教会「賛同会員」やめれば済む問題か

旧統一教会の支持を得て参院議員に当選した井上議員が「賛同会員」を退会したと新聞が伝えるが、旧統一教会汚染が社会問題化している今、賛同会員をやめたからと言って責任追及を回避するものではなかろう。

当初、自分の政策が旧統一教会で賛同されたことから会員になったと説明していた。旧統一教会は政策でも深く自民党に食い込んでいたから、井上議員の政策に合致したとはいいがたい。

選挙運動では「比例区は井上義行に」と絶叫し拍手を得ていた。

2019の選挙では約8万票で落選、今回は約16万票で比例区当選した。旧統一教会は60万人、そのうち有権者は8万人と言われているから全員の支援を受けたのだ。

「賛同会員」を止めれば済む問題ではない。「議員辞職」で責任を取るべきだ。安倍元総理がいなくなった今、国会で活躍する場はない。


 

惜しまれるゴルバチョフ氏の改革:それでも体制の見直し、情報公開は必要のだ

 東西冷戦に導いたゴルバチョフ氏の改革、ペレストロイカ(建て直し)、グラスノスチ(情報公開)は、必要なのだ。共産主義国であれ、民主主義国であれ、「慣行の重視、主従関係、結論結論はすべて前もって結滞される」ことは何もソ連に限らずどの国でも言える。

ゴルバチョフさんも強く感じていたのだろう。ソ連の改革に手を付けた。

ゴルバチョフ氏の力ではなく、言葉と理性に基づく政治東西冷戦終結、核軍縮合意など西欧諸国では新しい時代を期待され、ノーベル平和賞が後押しした格好だったが、ソ連国内では既得権益者と改革急進派の争いになった。

独裁放棄など政治改革の一方で、「物不足」から社会混乱で支持率が急落した。政治改革は始まったが、経済改革が遅れていたのだ。

しかし、それは今の政権でもいえることだ。

今野ロシアのGDPは約200兆円、中国の6分の1だ。天然ガスなど地下資源に偏った経済だったのか。クギ一本ですら輸入だ。新しい技術、最先端製品は海外頼みか。

露連邦崩壊後、東欧諸国はソ連から離れていった。自由主義政治、西側諸国と交流を深めた国は経済発展につながった。GDPで見るとロシアは国土も広大なのでGDPもバルト3国などと比べると大きいが、1人当たりのGDPではダントツにバルト3国の方が大きい。

ウクライナも親ロ派政権から欧米寄りのゼレンスキー政権に代わり自由を経済成長が期待されたのだが、今回ロシアのプーチンは旧ソ連邦の仲間を保護する名目でウクライナへの侵攻に踏み切った。

ウクライナ人は「自由と国土、国民を守る」意識の高さからロシアを相手に善戦しているが、出口が見えない。

ゴルバチョフ氏も「失敗」と反省しているが、ソ連崩壊を見て、中国が専制独裁政治を目指しているのか。

21世紀半ばには中国が世界を牛耳るとみられていたが、政治体制が今のままでは無理だろうと専門家はみている。

共産主義国で、ゴルバチョフ氏の改革が再び出てくるか、世界平和が訪れるか、注目だ。