2018年7月23日月曜日

トランプ大統領の外交:国際協調を破る米朝会談、G7,G20


トランプ大統領の外交は今まで、アメリカをリーダーに築いてきた」国際協調体制を「アメリカ第一」で破たんさせる外交音痴(?)をさらけ出していないか。6月12日の米朝会談、G7=G6+1、G20=G19+1と混乱と孤立を鮮明にした。

G20ではアメリカvsその他の国という構図だ。関税貿易戦争では中国、EUが対抗措置を講じるというし為替操作まで持ち出しドル高をけん制した。一時はドル高を容認する考えを示していたがそうではなかったのだ。

いずれ世界貿易を混乱に巻き込むことになる。以前は自国の為替高は国力を表すものと考えられていたが今は自国にとっては不利と見ている。

しかもトップ会談のいい加減さも晒した。先の対プーチン会談ではロシアのアメリカ大統領選での介入を否定したが、国内での批判の高まりに訂正する始末だ。

G7ではアメリカの保護主義に反対してメルケル首相らがトランプ大統領に詰め寄る写真が報道されていたが、日本の安倍総理は保護主義反対だが詰め寄る行為はせず傍観していた。

これは6月12日のトランプ大統領ー金委員長の米朝会談でもいえることだ。会談内容は「非核化」を推進できる内容ではなかった。それがいま、いろんな問題をさらけ出している。

最も悪いのは、今まで各国が築いてきた北制裁をなし崩しにする結果になっていることだ。

金委員長が「非核化」を提案するとトランプ大統領も「非核化」で答えるがその定義、工程はあいまいなまま北は「体制保証」「朝鮮戦争終結宣言」に移っている。

内容がなかったためにポンぺオ国務大臣が訪朝し金副委員長と会談したが新聞報道ではアメリカは進展を強調するが、北は不満を表明する。

北は経済協力が進まないことに不満たらたらで南北関係も怪しくなってきた。

トランプ大統領もいい加減で自分は発案者、カネは日本、韓国、中国が持てという。いいとこどりで逃げようとする姿勢だ。

それに中国、ロシアが口を出してきた。北寄りの発言で「経済制裁を緩和しろ」というのだ。人道支援を理由に一部解除されたようだ。

トランプ大統領の対北政策は今まで各国が協調してきた経済制裁をないがしろにするものだった。もう少し制裁を強化していれば北も譲歩する場面もあっただろうがトランプ大統領は中間選挙もあって功を焦った。

北は「核保有国」、ウラン施設の稼働と核を手放すことはない。だから「非核化の定義、工程」もあいまいなまま経済協力を取り付けようとしているのだろう。

0 件のコメント: