2018年7月11日水曜日

今日の新聞を読んで(165):柴山京大准教授の「保護主義台頭 必然の流れ」に同感だ

朝日新聞 2018.7.11 


朝日新聞(2018.7.11)「耕論バック・トウ・近代?」の柴山京大准教授の「保護主義台頭 必然の流れ」に全く同感だ。私も英国のEU離脱、トランプ大統領が「アメリカ第一」「保護主義」を唱えだしてから左派勢力の台頭など各国で保護主義の動きが出てきたと考えている。

そしてこの動きはアメリカに始まったグローバリゼーションがトランプ大統領の保護主義で見直しを迫られているとブログの記事にした。

ところが世界の首脳はG7でもドイツのメルケル首相を中心に「保護主義反対」「自由貿易を守れ」の合唱で、トランプ大統領は孤立G6+1の構図をさらけ出した。移民問題も絡んで西欧諸国の火種となっている。

この柴山准教授の記事で「世界の動きはやっぱり保護主義なんだ」と再確認できた。

それによると、リーマンショックあたりから世界経済の潮目が変わり、グローバル化の不利益を意識する層が増えたという。市場の変動から国民生活を守る保護主義の台頭の歴史的パターンという(柴山)。

ギリシャなど経済の行き詰まりでEU,IMFから支援を受けて再建を目指しているが緊縮財政、自らの政治ができないことに政治に不満が生じポピュリズムの台頭が各国で見られるようになった。

EUのような経済統合はできても政治面では各国政府が残り経済活動での国境をなくそうとする運動は行き詰まる(柴山)。

ところが、柴山准教授は、今後は通貨が問題になるという。保護主義としては自国通貨を安く誘導するほうが効果的だというのだ(柴山)・

そういう意味から、円高に悩んだ日本の安倍政権がアベノミクスで円安政策を取ったのも保護主義の一種だという(柴山)。

トランプ大統領も日本や中国などに通貨安操作を警告している。ドル高になるのを警戒しているのだがあるときはドル高容認の考えも持っているようだ。
米中貿易戦争は元安の動きだ。アメリカに利するか、中国に利するか。

でも米中貿易戦争は様々な意味で転換点でもある。主権国家が本来の在り方に戻る大きな流れの一部と理解すべきだという(柴山)・

全くの同感だ。保護主義に反対する政治家、専門家が多い中で勇気づけられた柴山准教授の考え方だった。

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