2013年11月1日金曜日

物価上昇1.9%維持:日銀は物価上昇指数の詳細を示せ

日銀が展望レポートで、2015年度の消費者物価上昇率1.9%を維持するという。9月の全国物価指数0.7%上昇で主因は円安だが、ほかの指数も改善しているという。では、その指数の詳細を公表したらどうか。国民は今の物価上昇を円安起因の好まざる物価上昇とみているのだ。

新聞報道によると日銀展望レポート発表で、景気は穏やかに回復、先行きは好循環、2015年度の消費者物価は前年比上昇率1.9%を維持し、2年程度で2%インフレ達成は可能という。

でも、2%達成時期については3人の審議委員が異論を唱えているし、市場の大方の予想は景気の腰折れ、円安効果の薄れで2%達成は困難とみている。確か、1%弱の0.9%程度とみていたと思う。

先の参院予算委員会で民主党の櫻井議員が、「物価上昇の円安効果は何割程度か」と円安が物価上昇にどの程度貢献(?)しているかと問うた。

日銀・黒田総裁は「それぞれ分析している」としながらもはっきりした答弁をしなかった。

物価上昇に関して、食品、エネルギーも含めて詳細にそれぞれの要因の指数を発表すべきではないか。

今の物価上昇は、円安→輸入品の物価高→消費者物価上昇とみている。決して日銀が言う好循環の物価上昇ではないのだ。

日銀は、「2年で2%達成」という目標を掲げた責任があるのだが、市場予測とあまりにもかけ離れている。

日銀の「物価目標へのプロセスが正しい方向なのか」を判断するためにも詳細な指数を発表すべきである。

そしてFRB同様に量的緩和を継続するようだが、量的・質的金融緩和はバブル経済へつながり危険な政策であるとする考えが専門家の間で多い。

異次元の金融政策と主張するのであれば、これらの批判にも真摯に答えるべきではないか。

中央銀行に要求されるのは「市場とのコミュニケーション」ではないのだ。

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