我が国の原発をどうするか。小泉元首相は「即時ゼロ」と言うが、考えられるのは「即時ゼロ」、「段階r的に止めていくフェードアウト」、「このまま原発を続ける」の三択だろう。安倍政権が再稼働路線をとり、原発ゼロ派にとっては不利な形勢だったが、小泉元首相が「原発ゼロ」を発言するようになり動きが注目されてきた。
12日の小泉元総理の日本記者クラブでの会見が、13日のメデイアの紙面のトップを飾っている。
今なぜ、小泉元首相の会見がトップ記事になるのか。
新聞報道によると、小泉元首相の発言は、「再稼働と言うがそんなに多くは再稼働できないだろう。そして再稼働すれば核のごみは増える。どうせ止めるのであれば「今やめた方がいい」。、首相が決断すればエネルギー対案は必ず出てくる」という内容のようだ。
小泉さんは「即原発ゼロ」を訴えていたのだ。
ところが、新聞はいままで日本経済再生を考えて「再稼働」を主張していたのではないか。にもかかわらずトップ記事の裏には新党結成、あるいは脱原発派の勢力結集をあおる魂胆が見えていないか。
朝日新聞(2013.11.12)の本社世論調査をみると、「原子力発電を段階的に減らし、将来はやめることに賛成ですか、反対ですか」の設問に賛成72、反対15。「小泉元首相は、政府や自民党に対して「原発ゼロ」を目指すべきだと主張している。小泉さんのこういった主張を支持しますか、支持しませんか」の設問に、支持する60、支持しない25だ。
この結果は「フェードアウト」を支持しているのであって、「即時ゼロ」の意思は分からない。
実際に政権を担っている安倍総理と小泉元首相との違いは、「日本経済をどうやって立て直すか」にあるのではないか。
安倍総理は、日本経済の立て直し、国内生産への回帰を重要課題にすれば「原発再稼働」は必須条件なのだ。電気代の値上げは消費や国内生産に大きな影響が出る。
小泉元首相の「即時ゼロ」論は、そこを答えていない。
首相が「止める」と決断すれば、エネルギー政策にも知恵が出て、日本経済にも好影響が期待できるというのだろうか。それこそ積極的楽観論ではないか。
兎に角、小泉元首相の「原発ゼロ」は日本の世論に大きく影響するだろう。広く議論を起こし、原発政策へコンセンサスを得るべきだ。
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