2014年5月12日月曜日

政治資金規正、国会議員資産公開:悪名高き「ザル法」を抜本改革出来るのか

政治資金規正で、悪しき「ザル法」をどうすれば抜本改革出来るのか。政治家が自らの政治資金を公開し、有権者が公明正大な政治活動をやっているかどうかの監視を出来るようにする政治資金規正、国会議員の資産公開がザル法のために政治家の悪しきテクニックで法の趣旨が生かされない事態が1948年の政治資金規正法成立以来続いている。

最近の猪瀬東京都元知事の5000万円、みんなの党元代表の渡辺さんの8億円疑惑は、弁護士のアドバイス(?)で「生活費として個人的な借り入れ」で責任逃れを目論んだが、猪瀬さんは政治資金と認めざるを得なかった。

渡辺さんの疑惑はこれから検察などで判断されるのだろうが、この例から朝日新聞(2014.5.12)が当選後の資産報告で借り入れがあるとした国会議員にその目的をアンケート調査した結果、「国会議員の不透明な借金頼み」の構造が明るみになった。

専門家はザル法の抜本的改正をしなければ法の趣旨を生かすことが出来ないというのだ。

しかし、改正が必要と思うが、それを国会に提出し審議し、成立させるのは国会議員自身だ。自らの首を絞める法改正をするだろうか。

まじめにやろうとする国会議員は賛成するだろうが、今までの経過を見ると「政治とカネ」の問題が出てくる度に資産公開、企業、団体の献金制限、1万円以上は明細書の添付など改正に向けて努力はするが内容は「ザル法」に変わりはない。

議員本人は「知らなかった」「任せていた」で秘書に責任を転嫁し逃げる。厳しい追及に本人が命を絶ったり秘書が自殺し問題が中途半端に終わってしまう。要職を辞職して責任を濁すし、メデイアの追求に「それがどうした」と開き直る実力者もいるらしい。

疑惑の議員が要職を辞任しないのは、要職を離れると「検察が追求してくる」という不安があるようで、粘ったり、「総理に一任した」という。総理は自分の任命責任になることを恐れて「一生懸命やっている。問題はない」とチンプンカンプンなコメントを発表する。

300億円以上の政党交付金を税金から拠出する時も「これでカネのことを心配せずに政治に専念できる」と提案趣旨を言っていたのは誰だったのか。

政治資金はいくらあっても足りないらしい。新党を結成し選挙を戦うには相当の資金を党首は用意しなければならないのは、渡辺さんの疑惑で分かった。

渡辺さんも他人の政治資金規正法違反では、「本人に説明責任がある」「国民にしっかり説明を」と言っていたが、何故、自分の事例を反省しなかったのか。

政界を揺るがしたロッキード事件、リクルート事件では検察庁特捜部の仕事は目を見張るものがあったが、今の特捜部に政界の不法事案をえぐり出す力はない。

私たちが政治家の政治活動が公明正大で資金的にも容易に監視できる制度を「ザル法」から抜本改革する手立てがあるのか。

抜本改革が必要と賛成はするが、内容は「ザル法」に変わらないことの繰り返しをどうやれば絶つことが出来るか。

「選挙や政治活動はカネがかかりすぎる」という国会議員のコメントにどう答えれば良いのか。

主権者たる私たちの責任でもあるが難しそうだ。



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