2014年5月23日金曜日

進め理研改革:現体制を解体し、一日も早く出直すべきでは

STAP細胞論文疑惑に始まった理研の改革は、第三者による理研改革委員会に頼らず、現体制を解体し、所員自らの提案する改革案で進めるべきではないか。第三者による改革は現体制擁護派を抑えて外部的には信頼されると思うが、その実効性には疑問が残る。

やはり、今の理研のガバナンスの欠如の原因を一番よく肌身に感じているのは理研の所員自身ではないか。自分たちで提案した改革案を自分たちで実施に移すことが一番効果があると思うのだが。

調査委員会が「再調査の必要無し」と決定づけた後も、STAP細胞論文に新たな疑惑が一部の研究者から指摘され理研改革委員会は調査を徹底するように求めている(2014.5.23)。

何とも後味の悪い結果になりそうだが、所員が一丸となって検証、改革を進めるべきではないか。

そのためには現体制のトップである野依理事長、研究担当の理事は直ぐにでも辞任すべきだ。小保方さん一人の不正行為とはいえず笹井さんの責任も大きい。当然最低でも役職なしで処分すべきではないか。それにより理研の現体制は解体できると思う。

そして、このようなあってはならない論文疑惑事件が発生した要因には研究費など利権の獲得競争があったのではないか。

ES細胞の技術開発をやってはいたが、iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中教授に先を越され、再生医療の研究費150億円を山中教授に持って行かれたショックは笹井さんには大きかったのではないか。

何とか挽回し研究費を獲得しなければならないと思ったとしても不思議ではない。

そのきっかけが、野依理事長と文部科学省が目論み、安倍政権の進める成長戦略の一つである特定法人に指定されることだった。これに指定されると研究費がふんだんに使え、1億円の報酬を受ける研究者を海外から連れてくることも出来ると言うのだ。

特定の研究機関に優秀な研究者を集めて、実績を上げるなんていかにもノーベル賞受賞者の考えそうなことではあるが、今、日本で必要なのは各大学、研究機関の平均点を上げることではないのか。地方大学でも地域に役立つ立派な研究をやっているところはある。

政府の成長産業としての研究開発に対する取り組みは間違っているのではないか。

そして、その研究テーマに笹井さんは、小保方さんのSTAP細胞研究を掲げ、「囲い込み」をやったのではないか。「生物学の常識を覆す理論」「今まで見たことのない細胞」とSTAP細胞に入れ込むことになった。

さらに、所内は勿論、外部に漏れることを恐れた秘密主義が取られた。当然、所内で議論する機会もなく小保方さん、笹井さん、若山さんの限られた者、独善的環境下で誰からも批判されることもなく疑惑の多い論文に仕上げられていった。

実体はよく分からないが、今までメデイアで報じられた内容から、「こういうことではなかったか」と想像するのだ。

今までの反省から良い改革案が出ても、野尻理事長体制では良い結果は得られない。

一日も早く、理研の現体制を解体すべきだ。


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