集団的自衛権行使で野党各党に賛否があるが、自公与党内でもごり押しの安倍総理に対して慎重の山口代表が対立する構図になっているが、公明党も政権を担っている以上離脱は考えておらず最初は山口で慎重に協議するも最後は安倍のごり押しになるのではないか。
平和憲法のキーである第9条が改正手続きではなく、解釈変更で変質していくことは立憲主義を否定するもので安倍政権の危うさを感じる。
安倍政権の高支持率に支えられて、なりふり構わぬ政権運営をしていた安倍総理であるが、自民党内にも反対勢力が出て来たことは、まだ自民党には良心が残っていることをしめすものだ。
そもそも集団的自衛権に前のめりの安倍総理の入り知恵として安保法制墾が私的諮問機関として設置され、協議して報告書を作成したと思うがその懇談会の正当性について19日の自民党の会議で北岡座長代理が「私的諮問機関なので正当性などありっこない」ととんでもないことを答えたようだ。
そんな懇談会が出す報告書にどういう意味があるのかと思いたくなる。
ところが日刊ゲンダイ(2014.5.21)によると、報告書に2つの間違いがあり、そのうちの1つはねつ造ではないかというのだ。
1つは、我が国が国連に加盟した年を1956年9月としていたが、本当は1956年12月だ。事務局もこれはミスと認めたようだ。
2つ目は、国連憲章に規定される国連の集団安全保障措置加盟国に個別的または集団的自衛権の固有の権利を認める規定(第51条)に留保をつけていないと言うが、実際は留保をつけていたのだ。悪意のねつ造ではないかと言われている。事務局は報告書通りと言うが、誰かが何かを企んでいたのだ。
安倍総理にしてみれば集団的自衛権行使は自分の恣意的政治課題ととられないためにも懇談会の設置が必要だったのだろう。
こんな集団的自衛権行使案だが、5月20日から自公協議が始まり、下旬から国会審議、6月中旬の今国会中に閣議決定、関連法改正案、日米防衛ガイドライン改定と進むらしい。日米同盟強化も目的なのだ。
憲法第9条は我が国の平和憲法の代表的条項であり、解釈変更で蔑ろにされるものであってはいけない。
本来であれば憲法学者が言うように改正手続きを経なければならないが、我が憲法は硬性憲法で改正は予定されていないとみる説もある。
だとすれば、「集団的自衛権行使」のシングルイッシュで総選挙に打って出て国民の是非を問う可能性もある。
メデイアの世論調査でも賛否半々、野党は民主党も賛否両論、維新の会、みんなの党も賛成しているが党は一枚岩ではない。自民党だって反対が勢いづいてくるだろう。
安倍総理としてはごり押し批判を回避するためにも総選挙で国民の是非を問うのが良いのではないか。
集団的自衛権協議も最初は公明党・山口代表の慎重論に載り審議されるも、最後は安倍総理のごり押しになるのではなかろうか。
公明党が政権の一翼への拘りを捨てる決意があるのだろうか。閣議決定で太田国土交通相がどう出るかに注目だ。
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