2014年8月21日木曜日

広島土石流災害で分かった天皇と安倍総理の対応の違い

広島市北部を襲ったバックビルデイング現象による土石流災害は宅地が山際まで伸びた結果、甚大な被害を伴った国内最大級の惨事となったが、その背後で国民の災難に対する天皇と安倍総理の対応の違いを如実に示す結果にもなった。

どちらが本当に「国民の共感」を得るか。

天皇・皇后両陛下は当初、予定されていた軽井沢行きをイベントを中止しての計画に変更されたが、災害の大きさに考慮され、軽井沢行きを中止されたと宮内庁が発表した。

常に「国民とともに歩む」と言っておられる皇室にとっては、当然の結果で、これが帝王学なのだ。

昔から地震、火山噴火などの天変地異、疫病の流行、政変は為政者の責任と考えられ、いろんな施策が実行された。たとえば京都などで疫病が流行したの退治するために八坂神社を建立したののも一例だ。

天皇・皇后両陛下が、今でも戦災地、被災地を訪問されるのものも帝王学の一つで、多くの国民がその姿に感動するのだ。

一方、安倍総理はどうか。今回の広島の土石流災害でその対応が批判されている。

危機管理センターを立ち上げたまでは良かったが、惨事が伝わっていたにも関わらず避暑地でゴルフに出かけ、惨事の大きさに2時間で切り上げ急きょ官邸に戻り各方面に指示を出し、また避暑地に帰ったという。

この安倍総理の行動を批判する野党もあれば、情報を受け、指示を出せる状態であれば問題ないのではないかというもの分かりのいい野党もいる。

各方面に指示を出せばいいのではないかという考えは自民党内にも多く、国土交通相は「安倍総理のご指示で・・・・」とコメントするが、「それぐらいのことは自分で指示すべきではないのか」とも思える。

国民がこの安倍総理の行動をどう評価するかだが、要は「総理の心得」だろう。

集団的自衛権行使では「国民の生命を守る」と豪語しながら、災害ではちぐはぐな行動をとり批判にさらされる。

民主党・野田政権の時、北朝鮮でデポドンの発射の危険があった時に、野田総理は「何かあったら連絡するように」と指示して街頭演説に出かけたが、途中で官邸に引き返したことがある。

これを見て当時野党の自民党は「危機管理がなっていない。発射の危険があったのだから官邸にとどまるべきだった」と批判したものだ。

今、民主党の海江田代表は安倍総理を批判している。

安倍総理も最近は驕りの姿勢が目立つ。天皇の政治行為は内閣の助言が必要であるが、天皇の「国民とともに歩む」考え方は参考になるのではないか。国民の安倍離れは何時、どんな時に起きるかわからない。油断禁物だ。

最後になりましたが、今回の広島土石流災害で亡くなった方、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。














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