2018年6月18日月曜日

安倍政権の政策は選挙の度に歪められていないか


安倍総理が三選、参院選を控え政策を打ち出しているが、選挙のたびに政策が歪められていないか。本来目指すべき方向と違うために成果もあがらず失敗が尾を引いている。次の選挙で繕おうとするためにますますウソの上塗りになる。

変わらないのはアベノミクスの成果だ。日本経済は改善しているといい、企業収益は拡大、賃上げも3%以上と主張するがポスト安倍の連中は全員「見直す」と違いを出そうとする。

そんな中で中古のアベノミクスというエンジンを空ぶかしして何ができるというのか。

問題なのは成果を高く維持しようとして成長戦略、高い条件を前提にし、何年たっても成功しない政策を姿を変えて繰り返し提案している。今時「これは?」という政策はない。

政治的にも経済的にも遅れを取る安倍総理が外交で得点を稼ごうとするが「モリカケ」問題などで人気が落ちる安倍さんを海外の首脳はどう評価しているのか。トランプ大統領だけか。

「骨太の方針」を見てみた。

「成長なくして財政再建はない」と口癖だが財政出動と財政再建は相反する。経済成長で企業業績、消費を上げ税収増で赤字財政の是正、新たな政策の財源にすることを狙っているようだが「そんなにたやすく税収増」は期待できない。

成長路線も前提が高い。名目3%、実質2%を掲げているが可能性は低い。2%物価目標、脱デフレも日銀にいわせれば「0.9%で先行き見えず」で達成時期の明記を避けた。

先進国の中央銀行が「2%物価目標」未達でも緩和縮小、出口に向かっているが安倍政権、黒田日銀は達成にこだわる。

財政健全化ではやっと中間目標という指標を打ち出した。

2020年に達成しようとしたPB黒字化も2025年に先送りした。赤字財政はGDPの3%以内としたがこれはすでに先進国では実施されていること。債務残高が1050兆円を超えて先進国一悪いが、対GDP比189%から180%に改善するという。まさかGDPの算出法を変えることによる計算上のからくりを目指しているのか。

逆に歳出削減策は有権者向けに濁している。負担増を見せなくしているのだ。

社会保障も伸びを年5000億円内に抑えているが、これから年金生活者が増加する。当然に社会福祉費用が伸びていく。

今の処、税収増が確実なのは消費税増税だが本当に実施に移すのか。景気の腰折れ、軽減税率、低所得者の支援、教育の無償化など税収がどんどん落ちていく傾向にあるが、2%の増税でいったいいくら税収増になるのか。1%で2.5兆円と言われたり、2.1兆円とも言われている。

格差拡大、家計への再分配を目標にするには、法人税下げや富裕層への優遇税制の見直しが必要と思うが言及していない。

働く意欲のある高齢者など人づくり、労働の多様化にこたえるための働き方改革、教育の無償化、待機児童の解消、外国人雇用促進、双方の利益にかなう貿易、投資の拡大を目指す日米経済対話と政策は多様だ。

生産性改革、人づくり改革に重点的に取り組むともいうが、国会議員の人作りり、国会の生産性改革が先ではないか。

今、世界はポピュリズムの台頭で独裁、強権政治が横行している。トランプ大統領、習主席、プーチン大統領、そして御多分に漏れず安倍総理だ。いずれも政敵を潰してのし上がって長期政権を目指している。

トランプ大統領、安倍総理ともに国内で不祥事を抱えているが驚くことに支持率も高いのだ。

そんな時代がいつまで続くのか。どんどん政策が歪められていくことに不安を感じないか。


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