2024年2月2日金曜日

能登半島地震から1か月:巨大地震合間の内陸型地震で甘く見たか

 厳しい被害にあった能登半島地震から1か月、復興に大きな支障があるが、巨大地震合間の内陸型地震と「甘く」見ていたか。液状化で凸凹の道路、広場、住宅地、度重なる群発地震で倒壊したと思われる住宅、倒壊家屋が障害になり通行不能の道路、港が陸地化した隆起、避難所生活の現状を伝えるメデイアのニュース。

しかし各地から派遣された支援員による電気、水道の復旧工事が進み、明るさを取り戻した家庭も今後の生活を考えると不安という。

新聞では前市長が「あの時何かできることが・・」と自問するニュースもあったが、誰がこれほどの被害が生じる地震が起きると思ったか。予測では死者7人というが実際は200人超え、関連死も多い。

2007年の地震以来群発地震が発生している。150㎞にわたり複数の活断層が動いたというが、佐渡との間にまだ割れ残りがあるらしい。

どうしてこうも広範囲に液状化が発生したのか。液状化に加え専門家は側方崩壊を指摘する。冬場に強い北風で砂が陸地に運ばれ、石川県、富山県、新潟県で液状化が進んだという。

朝市広場の火災も注目だ。出火は一か所だったが、広範囲に延焼した。1月13日のTBSのタモリステーションで緊急検証番組をやっていたが、消防団の人が消防車庫は倒壊、消防車を出せても消火栓が使えず、火炎からの水も隆起で水に届かなかったという。

建物崩壊も多い。群発地震で耐えられたが、今回の地震は1秒の短周期で大きな住宅がぺしゃんこだ。旧家は1階に広間をとり壁が少ないので倒壊したのだろう。耐震対策も大変だ。

そして驚くのは海岸が隆起し、港が使えなくなっている。海岸段丘だが、よく調べると数千年前の段丘がみられるらしい。

兎に角、活断層が海底だったことが調査に支障をきたしたらしい。地震後多くの研究者が地震の特徴を発表しているが、起きて初めて「こうだった」とわかったことで、2007年以来の地震で予測は困難だったのか。

中央政府は南海トラフ巨大地震、首都直下地震などには注目し調査研究が進むが、内陸型地震は巨大地震の合間の地震として予算、注目度は浅かった。

もっと地方の大学の地震研究者に注目し、研究を促進することが重要ではないか。

そして、情報が入りにくかったことも対応が遅れたか。さらに正月休みの出来事だったために犠牲者も大きかったか。

避難者をどう保護していくか。1次避難所、1.5次避難所、2次避難所など対応の程度によって区分されているが、少子高齢化、過疎地区の復興はいつも大きな問題だ。


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