テレビ朝日 報道ステーション 2013.3.26 |
法的に今の選挙制度、選挙区割りは、人口が増える地域と過疎地域を比較すると、有権者1票の格差が大きすぎるため、憲法14条の「法の下の平等」に反するとして、選挙は無効であると訴えることは面白いテーマかもしれないが、実際にどんな不都合が出ているのか。
最高裁は2011年に1人別枠の廃止と、最大格差2倍未満の判断を下した。
しかし、昨年暮れの衆院選では、2倍を超える選挙区が45から72に増加し、国会の遅々として進まない選挙制度改革の状況を各高裁は、最高裁の違憲審査権無視とみた。
広島高裁および岡山支部の「違憲、無効」、「即無効」判決は、一部予期されていたとはいえ、原告弁護士グループも「画期的」と興奮するありさまだ。
国民にとって選挙制度の改革は望むところだ。
多すぎる国会議員数の大幅な削減、わかりにくい選挙制度、小選挙区で落選した候補者が比例区で復活する不思議、選挙区を持たない国会議員、比例区でないと議席を確保できない弱小政党への優遇策など改革が必要だ。
そしていつも問題になるのが、過疎地域の声をどうして政治に生かすかだ。そこに人口比例に優先して1人別枠制などの妙案(?)が出てくるのだ。
最高裁から廃止の判断が示されたが、1人別枠制に基づいた「0増5減」が進められ、山梨、高知、徳島、佐賀の定数が1減となる。
新聞報道によると、国会は衆院選挙制度改革草案として、審議会の「0増5減」の提言を受け、区割り作業に入る予定だという。
民主党政権の時、単純に人口比例で「21増、21減」が提案されたことがあるが、民主党内の大反対でひっこめられた経緯があるらしい。
国民は大胆な制度改革を望むが、国会議員は自らの地位を確保するために喧々囂々の議論(?)をし、結果は変わり映えしない数合わせの改革に終わっている。
そこで、制度改革を第三者委員会に託す考えが出てきた。
先の選挙制度改革は、イギリスのように政権交代が容易な二大政党制だったが、2009年の政権交代、民主党政権のふがいなさ、そして2012年の自民党政権復活で二大政党制も理想の制度ではなかった。
今度の選挙制度改革は、どんな制度改革になるのか。各政党から自分の政党に有利な制度を主張する委員を推薦することになると、これも変わり映えしない可能性が強い。
今いる国会議員が全員居座れる選挙制度なんてありえないのだ。
超巨大地震でも発生し、社会全体の改革が必要となると変わる可能性もあるが、しばらくはこんな連中でも飼っておかなければならないのだ。
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